日本の文化・芸能の保存・向上に寄与した人物を表彰する「第44回 松尾芸能賞贈呈式」が29日、東京都内で行われ、優秀賞を受賞した天海祐希、三山ひろし、尾上菊之助、大賞を受賞した市村正親ほかが登壇した。
天海は、優秀賞の盾を手に、「本当に栄誉のある素晴らしい賞を頂き、驚きと恐縮、そして誇らしい気持ちでいっぱいです」と喜びのスピーチ。
続けて、「これからもお客さまにたくさん楽しんでいただける作品を作っていけたらと思います。選んでくださった皆さん、そしていつも応援してくださっている皆さんに恥ずかしくないよう、頑張っていきたいと思います」と語った。
大賞の市村は「第19回のときに『優秀賞』を頂きまして、もう松尾芸能賞とは縁がないのかなと思っておりましたら、今回は大賞。何よりうれしかったのは優秀賞のときよりも、(記載された)名前が一段と大きくなっていること。これも『もっと大きな役者になれ』という励ましの声だと思って、もっともっと大きな俳優を目指して頑張ります」と語った。
贈呈式後には、4人が報道陣の囲み取材に対応した。現在の率直な思いを問われた三山は「うれしさもあるのですが、受賞された皆さまの名前を拝見すると、とんでもなく素晴らしい方ばかりで。その中に自分の名前が載るのだと思うと、非常に緊張もするし、責任も重大だなと思っております」とコメント。
「ただただびっくり。今日も素晴らしい先輩方と同じテーブルに座っていることが本当に夢みたいで」と語った。
菊之助は、過去に父親の尾上菊五郎と岳父の中村吉右衛門が大賞を、姉の寺島しのぶが優秀賞を受賞していることを伝えられると、「私もパンフレットを見て、父と岳父の大賞を知りました。私も市村さんのような役者になれるように精進して、いつかは大賞を頂けるように」と語った。
現在、公演真っ最中だという菊之助。「5月から(新型コロナウイルス感染症も)5類に引き下げということで、お客さまもどんどん戻ってきてくださっているので、エンターテインメント全体を、もっともっと盛り上げていきたいという気持ちです」と笑顔を見せた。