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あたってもなお食べたがる牡蛎好きの心理とは? あたらないための対策を専門家に聞いた

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11月になり、冬の足音が聞こえてくるシーズンとなりました。そんな冬に旬を迎える食べ物のひとつが牡蛎(真牡蛎)。以前のアンケート「牡蛎といったら何県? 西日本で焼き牡蛎が人気の理由とは」などでも取り上げた牡蛎は、生食・焼き・揚げ、いずれの方法で食べても美味しい食材ですよね。

そんな牡蛎ですが、美味しい一方で”あたる”こともしばしば。そこでat home VOXでは、牡蛎にあたったことがある経験についてアンケートをしてみました!

Q.牡蛎は好きですか?

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54.8%と半分以上の人が「好き」と答えており、牡蛎の人気の高さがうかがえます。オイスターバーやかき小屋など、専門店があるのも納得ですね。

生牡蛎はまさに11月から旬が始まるとされており、「海のミルク」の通称にふさわしい濃厚な味わいが楽しめます。しかし、注意しないといけないのが牡蛎にあたること、すなわち食中毒。どのぐらいの人が牡蛎にあたった経験があるかというと…。

Q.牡蛎にあたったことはありますか?

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実際に牡蛎を食べてあたった経験をもつ人は、今回の回答者の中では13.0%でした。もしあなたが牡蛎にあたったとしたら、もう食べたくない! ……と思いますか? そこで最初の質問「Q.牡蛎は好きですか?」を食中毒の経験の有無で分けてみたところ……。

Q.牡蛎は好きですか?

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なんと、あたったことがある人は、つらい目に遭ったにもかかわらず61.1%が「はい」と回答しています。むしろあたったことがない人よりも高いほど。「それでも牡蛎が好き」という深い牡蛎愛がうかがえます。

ここからは、全体の54.8%を占める牡蛎が「好き」と答えた人に限定して、あたったことがある人/ない人の回答結果を比べてみましょう。

まず、「Q.牡蛎の「好き度」を100点満点で点数をつけてください。(毎日食べたいくらい→100点)」の質問に対して、「あたったことがある」と答えた牡蛎好きの人の平均は76.02点でした。

なお、「あたったことがない」牡蛎好きの人の平均点は71.76点。なんと、「あたったことがある」人の方が平均点が高かったのです。この得点の分布を図にすると…。

「Q.牡蛎の「好き度」を100点満点で点数をつけてください」の、牡蛎にあたった経験の有無での点数分布

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ボリュームゾーンはあたったことがある人/ない人ともに80点台ですが、あたったことがある人は100点も20.7%と高め。この結果からも、牡蛎はたとえあたっても「それでも好き」と思わせる、魅惑の食材のようです。

とはいえ、牡蛎があたる可能性が高いのは「生牡蛎」を食べるときとされています。ということは、「あたっても好き」というほどの牡蛎ファンでも、生牡蛎はちょっと……と思っている人が多いのでは?

そこで最後は、好きな牡蛎の食べ方について聞いてみました。

「Q.牡蛎はどんな食べ方が好きですか?(複数回答可)」、牡蛎にあたった経験の有無での回答結果

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一番人気はカキフライで、あたった経験の有無どちらも7割以上でした。注目の生牡蛎は、あたったことがない人に対して、あたったことがある人の方が約10%も多く好んでいるという結果が出ました。かつてあたったことがあってもなお好んで食べる、牡蛎の魅力が改めて浮き彫りに。

そもそもなぜ牡蛎にあたるのかというと、牡蛎やホタテ、アサリといった二枚貝には「貝毒」があるためだそう。毒素を持った植物プランクトンを餌として食べることで体内に毒素が蓄積し、その貝類を人が食べることによって、下痢や麻痺といった症状が引き起こされるのです。
(出典/厚生労働省「食中毒の原因(細菌以外)」)

逆に言えば、加熱さえすれば牡蛎にはあたらないのでしょうか? そこで、「一般社団法人 牡蠣の会」の代表を務める泉さんに、牡蛎について聞いてみました!

泉さん「牡蛎の食中毒を防ぐには、身の中心を85~90度で90秒以上加熱すれば問題ないと言えるでしょう。これは厚生労働省でも推奨している方法です。1回あたるとあたりやすいという俗説がありますが、必ずしもそうではありません」

牡蛎には真牡蛎、岩牡蛎など幾つかの種類がありますが、種類によってあたらない牡蛎もあるのでしょうか?

泉さん「大事なのは生食用の基準を満たしているかどうか。生食用の牡蛎とは、清浄な海域で漁獲されたものや、一定時間清浄な海水に入れて、体内に含まれる雑菌などを排出させる「浄化」という工程を経たものを指します」

泉さんによれば、食品衛生法に基づいた規格基準に適合したものだけが「生食用牡蛎」として流通するんだそう。塩素殺菌・UV殺菌・オゾン殺菌などを使ってきちんと処理しているため、牡蛎の身や殻表面の雑菌などの数が格段に少なく、安全性が高いんですね。

では反対に「あたりやすい牡蛎」はあるのでしょうか?

泉さん「加熱用の牡蛎を生で食べた場合はあたりやすくなります。加熱用は生食用と違って「浄化」工程を行わないことが多く、雑菌などが牡蛎の身に存在する可能性が高いため、加熱して安全性を高める必要があるんです。まれに加熱用の方が味が濃いと言われますが、これは残った排泄物などの雑物の味を強く感じる場合が多いからです」

なるほど。生食用と調理用でそれぞれの牡蛎があり、用途を間違えるとあたりやすいということですね。せっかくの旬の食材、くれぐれも食中毒には注意して楽しみましょう!

協力/「一般社団法人 牡蠣の会」

イラスト:タテノカズヒロ

<アンケート調査概要>
対象/全国20〜59歳の男女516名
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2017年8月
※アンケート内容の転載にあたりましては、「at home VOX 調べ」もしくは「アットホームボックス調べ」という表記をお使いください。

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