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地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」

地域で愛されているパンを探して、全国各地をゆく「地域密着 愛されご当地パン」。今回は、山形県民に親しまれているフォトジェニックなパンがあると聞いて、山形県高畠町の「たいようパン」を訪ねました。

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地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像2 本社工場は、JR赤湯駅より車で5分ほどのところにあります。

1948(昭和23)年創業のたいようパンは、置賜地方と呼ばれる南陽市、米沢市、長井市を中心にパンの卸売りや学校給食の製造などを行っています。そんなたいようパンで50年以上続くロングセラー商品が「ベタチョコ」。“ユニークな見た目”をしていることから、SNSに写真を投稿したくなると話題を集めているパンなんだとか。一体、どんな見た目をしているのでしょうか。早速、確かめてみましょう。

チョコレートが圧倒的な存在感を放っている「ベタチョコ」。130円(税込)。

ピーマンのようなシルエットをした、ゴツゴツとしたチョコレートの塊がそこにはありました。パンが見えないほどチョコレートが覆いかぶさっています。

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像3 角度を変えて見てみると……。

チョコレートは、ぱっかりと開かれた状態のコッペパンにコーティングされていました。まるで“魚の開き”を思わせる見た目は、たしかに斬新。SNSに写真をアップしたくなる気持ちもわかります。

それにしても、食べるときはどこを持てば良いのか迷うほど、チョコレートがたくさん塗られていますが……。

大浦さん「コッペパンをパタンと半分に閉じる方が多いですよ。そうすることで食べやすくなるだけでなく、チョコレートを目一杯楽しむことができるんです」

そう教えてくれたのは、たいようパン管理部係長の大浦晋太郎さんです。

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像4 大浦さんはベタチョコの広報も担当しています。

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像5 こうして閉じることで、一口で味わえるチョコレートの量が増えるんだとか。

大浦さんに聞いた“通”な食べ方でいただいてみました。まず気になるチョコレートは、苦みのないスイートな味わい。そして、チョコレートとパンの間には、どうやらバタークリームが塗られているようで、口の中でなめらかに溶け合います。パンはしっとりしているので、チョコレートの心地良い口溶けを邪魔しません。

これでもかと言うほどチョコレートがかかっているので、コテコテな甘さなのかと思いましたが、バタークリームのおかげでマイルドで飽きのこない味わい。お菓子を食べているような感覚で、次から次へと頬張れるパンでした。

■ベタチョコの誕生秘話

開いたコッペパンにチョコレートが豪快に塗られているインパクト大の見た目は、もともとはチョコレートを存分に楽しんでもらうための工夫から生まれたんだとか。

大浦さん「1964(昭和39)年、当時はまだチョコレートが高価で貴重だった時代にベタチョコは誕生しました。コッペパンが“開いたまま”なのは、2つ理由があります。ひとつはチョコレートをコーティングする表面積を増やすことで、チョコレートをたくさん味わってほしいため。もうひとつは、せっかく作るなら突飛な形でお客様を驚かせたいという遊び心でした」

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像6 ベタチョコを塗る前のコッペパン。ソーセージや焼きそばなどを挟むのが定番ですが……。

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像7 コッペパンを開き、1つ1つ手作業でチョコレートをコーティング。10分ほど乾かした後、パッケージされて市場に出回ります。

誕生当初は、工場の近くにある直営店を中心に販売されていたベタチョコ。徐々にヤマザワやヨークベニマルなど山形県民御用達のスーパーマーケットでも取り扱われるようになったことで、人々の生活の中に根深く浸透していったと言います。

そして5〜6年前からは、味や色などバリエーションが豊かに。これまで13種類を展開し、春は「イチゴ」、夏は「レモン」、秋は「キャラメル」、そして冬は「ホワイトチョコ」と季節限定の商品も取り揃えています。

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像8 上段左からベリーミックス、バナナ、抹茶、ホワイトチョコ。下段左からチョコフレーク、レアチーズ、粒々いちご、きなこ。季節限定のホワイトチョコは130円、残りはすべて150円(すべて税込)。

数ある中でも、大浦さん一押しだというベタチョコがこちら。

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像9 左がブルーハワイ、右がさくらんぼ。いずれも150円(税込)。

大浦さん「2016(平成28)年に、“お菓子のような変わった色のパン”があったらおもしろいという私のアイデアから、『ブルーハワイ』と山形を代表するフルーツ『さくらんぼ』が生まれました。ブルーハワイは、チョコレートが珍しい水色をしていることでSNSで話題になったんですよ」

まさかこんなキュートな色のベタチョコもあったとは。乙女心をくすぐるかわいさで、思わず写真を撮ってシェアしたくなります。

こうして目で楽しめるチョコレートの数々ですが、お客さんに幅広く楽しんでもらうために、“色”以外にも工夫していることがあると言います。

大浦さん「チョコレートとパンの間には通常はバタークリームを塗っていますが、代わりにムースを使用しているものもあるんです。ベリーミックスは、いちごやブルーベリーなどが入ったベリームースをサンドすることで、スイーツ感をアップさせています。また他にも、通常のベタチョコにチョコフレークをトッピングすることで、これまでなかったサクサク感をプラスさせました」

なるほど、ただユニークな見た目をしているのではなく、チョコレートを楽しめるように味や食感を差別化していたのですね。直売店では全てのフレーバーを取り扱っているため、中には何種類もまとめて購入するお客さんもいるそう。そして、#ベタチョコ、#カラフルなどのハッシュタグをつけて、SNS投稿を楽しんでいる女性たちも多いんだとか。

大浦さん「お客様の関心を引きたいという想いで生み出した商品ですので、『かわいい!』とおっしゃっていただいたり、驚いてもらえたりすることができたのは願ったり叶ったりですね」

■ベタチョコファンのために

さらなるおいしさを求め、ベタチョコの進化は止まりません。

大浦さん「ベタチョコが誕生した1964(昭和39)年は、東京オリンピックの開催年。2020(平成32)年に開催される東京オリンピックも何かの縁だと思い、2016(平成28)年に記念商品として『プレミアムベタチョコ』を販売しました。通常のベタチョコに使われるチョコレートをコーティングしていますが、その中にはベルギー産チョコレートのムースをサンドしています。パン生地にはガナッシュホイップクリームを練りこんでいるので、とにかく“チョコレート尽くし”のパンなんです」

地域密着 愛されご当地パン SNS映えするパン! 山形県高畠町の「ベタチョコ」 画像10 これが「プレミアムベタチョコ」300円(税込)。チョコレートの風味が一段アップした、チョコレート好きにはたまらないパンです。

変わり種があったり贅沢なものがあったりと多彩なラインナップが揃うベタチョコ。「これからもお客さまの意表をつくような商品を開発していきたいですね」と大浦さんは言います。今後もどんな写真映えするベタチョコが生まれるのか目が離せません。

たいようパンのある南陽市は、これからの季節、スキー場や温泉などの観光でにぎわいます。訪れる際は、ぜひ目でも舌でも楽しめるカラフルなベタチョコをお土産にしてみてはいかが? SNSにアップしたくなること間違いなしです。

店舗情報 ●たいようパン 直売店
住所:山形県東置賜郡高畠町大字深沼2859-6
電話:0238-52-1331
営業時間:9:00〜17:00(なくなり次第終了、水・土・日・祝日営業)
公式HP: http://www.taiyopan.com/index.html

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。

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