まめ学

細胞の中でも同調現象!?  流行作るしくみ発見

96958A9E808182E6E1EBE2E4E48DE3E2E2E1E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXZZO1403063014032017000000-PB1-1 ソーシャル・ネットワーク上で、一斉に一つの意見に流される現象など、近年再度脚光を浴びている「同調現象」。流行の生成と逆転の原動力には、自らの意見や行動を周りの変化に合わせるこの同調現象が深く関わっているといわれる。九州大学と国立遺伝学研究所は共同で、この現象を細胞の中でも発見した。

 多数派と少数派の逆転だ。細胞内の流れ(細胞質流動)も、人間社会の流行のように、気まぐれに逆転することがあるのだといい、この「流れ」の生成と逆転のメカニズムを、遺伝学と数理モデルを用いた解析で明らかにした。

 研究の対象になったのは、線虫の受精卵。細胞内の流れは「微小管」が作るレールの上を物質が運ばれることによって生じるので、レールが一方向にそろうとより大きな流れが生じるが、その流れの向きが、気まぐれに逆転するのだそうだ。研究では、この細胞内に広がる「小胞体」が、微小管レールの方向性を同調させるネットワークの役割を担っていることを発見。さらに、このレールを人為的に長くすると、流れの向きの逆転がほとんど起こらなくなることもわかった。

 同調やその逆転を細胞内で操作できることが分かったわけで、人間社会と自然界の両方で見られる同調現象のしくみを明らかにする、モデルケースとなることも期待されている。この成果は英国科学雑誌Nature Cell Biologyに掲載される。