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認知症の家族を介護する人の必読書 『家族のためのユマニチュード』

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 「最近、うちの親が何度も同じ話をするけど認知症では」「母親の料理の味付けがおかしくなったけど大丈夫かな」――そんな心配をする人がまわりに増えているような気がする。それもそのはず、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症を発症すると予測されている。高齢の親を持つ多くの人にとって、他人事ではいられない問題だ。治療薬の研究も進められているが、現状では特効薬は見つかっておらず、認知症はいったん発症してしまうと長期にわたって世話をする可能性もある病気である。すでに自宅で親の介護をしていて、苦労が絶えないという人も少なくないかもしれない。

 薬で「治す」ことが難しい認知症だが、ケアの方法によっては症状が改善できる可能性がある。それが「ユマニチュード」というフランス生まれのケア技法だ。介護がうまくいかないとき、その理由は介護をしている人の優しさとはあまり関係が無く、その「届け方」に問題があるという。では、どうすれば自分が本来抱いている優しさを介護する相手に伝えられ、認知症の心理症状を改善できるのか。その方法をわかりやすく解説しているのが、誠文堂新光社から発売された新刊『家族のためのユマニチュード』(本体1,600円+税)だ。

 認知症の人の症状を正しく理解でき、効果的に対応する技術を教えてくれる本書の内容を習得すれば、介護される人が“その人らしさ”を取り戻すことができ、介護する人のイライラや困り事も軽減してくれるという。気になる人はぜひ書店で手に取って内容を確認していただきたい。いずれ誰もが介護したりされたりする可能性の高いこれからの時代、必読の書となるはずだから。humanitude_01本文_180806-3.indd

 『家族のためのユマニチュード―― “その人らしさ”を取り戻す、優しい認知症ケア』 著者:イヴ・ジネスト、ロゼット・マレスコッティ、本田 美和子 仕様:A5判、136ページ 定価:本体1,600円+税