まめ学

食べる楽しみ、作る苦しみ 食事の介護

Help with eating 高齢化社会、介護は日常だ。食事に関していえば、作って食べてもらうところまでお世話する介護は、離乳食を作って食べさせる育児と似ているが、介護の場合、そもそも世話をする人の年齢も高い場合も多く、それだけ肉体的な疲労感も大きいことが予想できる。「介護にまつわる意識調査」(キューピー・東京)によると、特に介護者が60代以上の場合、食事面の介護の負担が大きいことが分かった。

 要介護認定がある家族と同居しており、被介護者に介護食を食べさせている、または、通常食を食べさせているが食べにくさを感じている人100人の回答結果。それによると、被介護者の食事にかける時間については、調理、準備・配膳、介助、後片付けまでを含めた平均所要時間は79.3分だが、介護者が60代以上になると、109.6分になり、全体の平均所要時間の合計より30分以上長い。また、60代以上の人は、キッチンに立つのがおっくうと感じる時間が36分なのに対し、調理にかける時間は 41.4分だ。

 一方、食事の回数は、9割以上の被介護者が朝・昼・夕の3食をきちんと取り、4割以上が「午後のおやつ・間食」もとっている。介護者が食事への負担を感じる中で、被介護者にとって“食事は楽しみ”。同居している人の多くが、三食きちんと準備していることが分かった。

 しかも「すべて手作りしている」という人が30.4%。「手作りすることもあるが、一部市販の介護食品を利用している」人が52.7%。介護生活の中で困っていることが「食事」に関することだと答えた人は、女性より男性に多かった。家族と同じものを食べさせたい、買ってきて済ませることへの罪悪感などの理由で、市販品を利用しない人も多いようだ。