まめ学

コラーゲンにまつわる嘘ホント 食べても肌には効かない?

フカヒレイメージ
フカヒレイメージ

 あちこちで話題にはなるが、コラーゲンは“食べても”肌には効かない。それでも頑張って食べるという人が多いようだ。コラーゲンに関する調査(資生堂ジャパン・東京)を実施したところ、7割以上の女性がコラーゲン入りの食べ物や飲み物でコラーゲンを補いたいと考えていた。

 20~50代女性500人を対象に調査。まず美容関連の成分を選択肢として提示し、「次のうち、あなたが美容によいと思う成分を、全てお選びください」と質問したところ、8割が「コラーゲン」を選択。「ヒアルロン酸」(79%)、「ビタミンC」(71%)などを上回り、美肌に必要といわれるこの成分への関心は最も高い。だが、具体的にコラーゲンについての知識をたずねると、たとえば「コラーゲンは食事からとると効率的に吸収される」と誤解している人が5人に1人。また「コラーゲンは体内で作り出せないため、外から補う必要がある」と誤解している人も4人に1人いた。

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 実際、3人に1人は「普段の生活で、意識的にコラーゲンをとったり、コラーゲン入りの商品を使ったりしている」と回答。中でも、「コラーゲン入り・コラーゲン豊富と書かれた食品・飲料を口にしたことがある」と答えた女性は全体の71%に上った。

 以下は資生堂の研究員、内山太郎氏の解説。

 コラーゲンが減少すると、肌のハリが低下し、シワやたるみができやすくなってしまうのは事実。紫外線が肌のコラーゲン分解を促進する要因の1つになっているため、日常的なケアが必要のも本当だ。だが、「鶏皮や豚足、フカヒレなどには、確かにコラーゲンがたくさん含まれますが、それらがそのまま肌のコラーゲンになるわけではありません。コラーゲンは食事から摂取すると、他のたんぱく質と同様に体内でアミノ酸などの低分子に分解されます。したがって、コラーゲンを食べても、コラーゲンがコラーゲンのまま様々な部位に運ばれてその部位のコラーゲンになるわけではありません。このため、コラーゲンの摂取が肌のコラーゲンを作ることにとって、効率的であるとは言えないのです。また、食べたコラーゲンは最終的に分解されてしまうことを考えると、たくさん量を摂ることも、肌のコラーゲン量アップを目指すうえではあまり意味がないと考えられます。つまり、フカヒレなどをたくさん食べたからといって、肌のコラーゲン量はほとんど増えないのです」。

資生堂 資生堂GIC(グローバルイノベーションセンター) アドバンストリサーチ ヘルスケア開発グループ 内山 太郎
資生堂 資生堂GIC(グローバルイノベーションセンター)
アドバンストリサーチ ヘルスケア開発グループ 内山 太郎

 コラーゲン入りの食品を食べて、翌日なんとなく肌の調子がよくなったとすれば、コラーゲンペプチドの摂取によって「肌の水分量」が増加している可能性が考えられるという。もっとも、肌の水分量が増えたからといって、肌のコラーゲン量が増えているわけではなく、加齢とともに減っていくコラーゲン量の効率的な対策にはならない。“コラーゲンを生み出す力”を高める、つまりコラーゲンを生み出す細胞を活性化させるためには、やはり適度な運動や質の良い睡眠、バランスのよい食事が大切だそうだ。