まめ学

キスや握手はNG コロナが変える欧州のあいさつ

Two women hugging in town square

 日本ではお辞儀が主流だからあまり問題になっていないが、欧州では握手からハグ、同僚や友人との頬キスまで、“接触型”のあいさつが多く、新型コロナウイルスの感染拡大を招きかねないとして、しばらくあいさつの仕方を変えるよう行政が指導している。ドイツメルケル首相が会議に着席する際、ホルスト・ゼーホーファー内務相と握手しようとうっかり手を差し出して拒まれた動画、「やってはいけないあいさつの典型」として世界を駆け巡っている。 

 フランスイタリアなど欧州では、普段から頬を合わせる軽いキスがあいさつ代わり。家族はもちろん、友人や同僚などある程度親しくなった人同士では「ビズ」「バーチョ」と呼ばれるこのあいさつは一般的だ。2月末にナポリで行われた仏伊首脳会談でも、マクロン仏大統領とジュゼッペ・コンテ伊首相は頬を合わせて軽く2回の“ビズ”であいさつ。だが、新型コロナウイルスの感染が懸念されるさなかのこのあいさつに、周囲は疑問符をつけた。仏保健省はこの直後に、“伝統的なあいさつ“であるビズや握手は当分控えた方がいい、と注意を促した。イタリアのアンジェロ・ボレッリ国家市民保護局長も「われわれイタリア人は握手やハグ、キスあいさつをして開放的”な社会生活を送っているが、今は少しこの慣習を変えなければいけない」と語った。 

 イギリスでもガーディアン紙などが「握手はビジネスでも大切な礼儀だし、単なるハローの代わりではない」「あいさつを変えるのは文化的移行を伴う難しい問題」という意見を紹介しつつ、日本のお辞儀や、祈る時のように手を合わせるタイの合掌といったあいさつはこの時期より健康的”とし、鳥インフルエンザやエボラ出血熱が流行した際に推奨された肘を合わせるあいさつや、足を合わせる“フットシェイク”などWHOが勧める方法を伝えている。