まめ学

ちょっと心配なシニア女性の「防災意識と実態」 備蓄はしているが避難に消極的

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 3.11(東日本大震災)からちょうど9年。シニア女性誌でNo.1の販売部数24.8万部を誇る『ハルメク』を発行するハルメク(東京)は、40~79歳のシニア女性600人を対象に「防災意識と実態」に関する調査を実施した。

 それによると、自分の防災意識が「高い方だと思う」と答えた人はわずか2.1%。「やや高い方」の16.5%を加えても、2割に満たなかった。最も多かったのが「どちらとも言えない」の44.7%。残りの36.7%が「低い」または「やや低い」だった。

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 平成以降、住んでいる地域に避難勧告が出た経験のある人(141人)に、実際に避難したかどうか聞くと、「実際に避難した」人はわずか14.9%と、シニアは「避難すること」に消極的ということが判明。避難しなかった理由は、第1位「避難する方が危険だと思った」(47.5%)、第2位「自分の家や自分自身は安全だと判断した」(40.8%)、第3位「近所で誰も避難していなかった」(27.5%)が上位となっており、避難に関して懐疑的なことが明らかになった。

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 災害時に弱者となりがちなシニア。シニア女性は、高齢になるにつれて不安感を抱えているかと思いきや、意外な結果が。「災害時に他の人よりも劣っている点があると感じるか」という質問に、「感じる」と答えた人が最も多かったのは40代(76.7%)。以下、50代(72.0%)、60代(58.7%)と続き、70代は49.3%と最も少なかった。高齢になるにつれて「今までも大丈夫だったから」という気持ちが強くなるのかもしれないが、過信は禁物だ。

 では、シニア女性は災害に対してどんな備えをしているのだろうか。現在、備えていることを聞くと、「食料や防災用品の備蓄」(48.5%)、「避難場所の確認」(32.8%)、「家族との連絡手段の確認」(32.5%)、「病気にならないようにする」(31.3%)が上位に。年代別に見ると、何らかの備えを行っている人の割合は40代62.7%、50代 75.3%、60代 78.0%、70代 84.7%と、世代が上がるほど多い傾向があるようだ。 食料・防災用品の備蓄をしていると答えた人(291人)の一世帯あたり平均備蓄量は5.7日分。備蓄しているものの上位は、「水」(88.3%)、「懐中電灯」(88.3%)、「缶詰」(83.2%)、「マスク」(67.7%)、「レトルト食品」(67.0%)「トイレットペーパー」(62.9%)だった。

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 防災意識が低いと自認しながら、避難に消極的な様子がうかがえるシニア女性。特に高齢になるにつれて災害への備えや自分に対する自信があるようだが、いざというときには自分をあまり過信せずに他人と助け合うことも必要だ。一方で、避難所を経験したシニア女性からは、「不衛生」「寒い・狭い」「人がいてストレス」「自由がない」という不満のコメントが目立つ。高齢者や女性も安心して過ごせる避難所生活の工夫や取り組みがあれば、避難へのハードルは下がるのかもしれない。