まめ学

就活で加速するオンライン面接 実のところITスキルは学生の方が上!?

就活で加速するオンライン面接 実のところITスキルは学生の方が上!?

 新型コロナウイルス感染症の広がりを受けて、企業の採用活動において急速に広まっているオンライン面接が、どのように実践され、どのような可能性と課題をもっているのか。立教大学経営学部の中原淳研究室は、調査報告書「オンライン面接はどんな特徴をもち、何が可能で、何が課題なのか? 『面接形態による比較』と『学生-採用担当者の比較』を通して」を公開した。

 同研究室に所属し、就職活動中の学生2人が、実際にオンラインでの面接や面談を経験する中で不安を感じた一方、企業の採用担当側もこの急速な変化に試行錯誤していることを想像。学生と採用担当の両者の視点に立って実態を明らかにすることが、これからの就活・採用活動についての建設的な議論が行われる一助になるのではないかと感じ、自身の就職活動と並行して調査を行った。調査対象は学生232人、採用担当176人(質問項目ごとに有効回答数は異なる)。

 それによると、1次面接の95.6%はオンラインで行われ、就職活動開始時期の早期化が進み、3年生の春学期から学生の46%は動いている。また、5⽉3⽇時点で最終⾯接の58.1%がオンラインに移⾏したという。

 気になるのは、オンライン面接を受けるに当たってのスキルについてだが、調査結果では、学⽣は⽇頃からオンラインツールに親しんでいる⼀⽅、採⽤担当者は50%が「経験なし」もしくは、「必要時のみ」(5⽉3⽇時点)と回答。採⽤担当者のITスキルは学⽣を⾃社に引きつけ、採⽤する上で重要。したがって学び直しが必要なスキルであり、実のところ、この面においては採用側こそ努力が急務となっている実態が明らかになった。

 また、オンライン⾯接時に「その会社で働くイメージの向上ができた」と答えた学⽣(43.4%)は対⾯⾯接(78.5%)との比較でマイナス35ポイントに。学⽣は企業を訪れて社⾵を体感することができなくなった上に、⾯接⾃体が簡潔になり(対⾯⾯接の最頻値は45-60分、オンライン⾯接の最頻値は30-45分)、会社のイメージを把握することが難しくなったようだ。

 同研究チームでは調査結果をふまえて、「学生はオンライン就活時においても孤独にならないように気を付け、人と話す機会が減る時期だからこそ、意識的に就職活動について常に相談できる人の確保が必要」と指摘、オンライン面接だけでは限界があるとして「採用担当者はオンラインと対面の特性を生かした採用計画が必要」と提言している。