まめ学

見えにくい悩みの実態 育休復職の難しさ

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 育児休業をとって復職。表面的には順調なキャリアの継続だが、当事者の困難はあまり表面化してこない。fruor(東京)が実施した「復職後の働き方やキャリアの悩みと、会社に求めるサポート」についての意識調査によると、育休をとって復職した人の6割が、両立の困難さから会社を辞めようと考えたことがあるという。

 企業などに勤め、 2010 年以降に育休から復職した564 人(女性95 .7 %、男性4.1 %、無回答0.2%)への調査の結果だ。それによると、復職時に会社と面談している人は 7 割。もっとも復職後のキャリア展望については、 6割の人が「描けなかった」と回答した。「面談で働き方ややりたい事の希望を聞かれる事もなく、決まった事を通告される場だった」(女性・正社員・子 2 歳)など、せっかくの面談の機会が生かされていないケースもあった。

 復職後の働き方やキャリアについて(複数回答)は、「時間内で成果が出せるか」(53.9%)、「時短で給料や評価が下がる」(51.2%)、「スキルアップや昇進昇格の機会が遠のいた」(41.1%)など、多岐にわたる悩みが挙がった。時短が取れないという悩みは 11.3%と相対的に低く、勤務時間の希望はかなっている一方で、時短なのに業務量が減らない(30.3 %)という悩みは上位に。自由回答では「復職当初は時短でも成果をあげようと意気込んでいたが、どれほど必死に働こうとも評価(給料)は労働時間で計算されるので、頑張り損だと感じてしまうようになった」(女性・正社員・子 4 歳)といった声もあった。もっとも「子育て中である事情を考えると我慢すべきものだと思った」などの理由で、これらの悩みや不満を上司や会社に伝えていない人が過半数に上る。

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 復職後に欲しいサポートや環境(複数回答)では、「柔軟な働き方ができる制度」( 83.3 %)や「勤務時間ではなく成果で評価する制度や風土」( 58.3 %)に続き、「個々の家庭状況や希望に合わせた働き方やキャリア設計のための定期的なフォロー面談」(56.6 %)、「自分の悩みや課題についてキャリアの専門家に相談できる場」(47.0 %)が並ぶ。制度による一律の支援だけでなく、個々の状況や希望に合わせた定期的なフォローや相談の場が求められていることがうかがえる。