まめ学

出生前診断結果に「もう妊娠しません」との思いも 求められる十分なカウンセリング

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 女性が子どもを産む年齢が上がっている中、40代で第一子を出産するケースも珍しくない。そんな中で女性たちは出産年齢が上がると染色体異常が増えることに不安に感じ、相談相手を強く求めていている状況があるという。母体の採血のみで胎児の染色体疾患の有無を検査する新型出生前診断(NIPT)など、検査方法が進化する一方で、陽性とされたときの戸惑いやストレスなども課題となっている。当事者である妊娠中の女性たちは、どう感じているのか。妊娠・育児コミュニティ「ベビカム」を運営するベビカム(東京)は、出産ジャーナリストの河合蘭氏と共同で、出生前診断に対する妊婦の立場から見た現状と課題をテーマにしたインターネット調査を行った(調査期間:2020年10月2日から11日)。

 回答者は、出産体験者の女性・妊婦515人。経験については末子妊娠中のことを回答してもらった。その結果、高齢出産(日本産科婦人科学会の定義で35歳以上の出産)をする妊婦の最大の不安は胎児の染色体異常。何らかの検査を受けた人の割合は30代後半では4割、40代では6割だった。2012年調査結果の35歳以上・1.5割から増加傾向と見られ、検査の種類も増えているという。

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 胎児の染色体異常について検査できる施設は増えているが、その一方で今なお、高齢妊娠でも7割の人はかかっている産科医と出生前診断の話をしておらず、検査に思い悩む妊婦は、出生前診断の正しい情報や相談できる場を求めているという実態も浮かび上がった。また、妊婦の97.4%が、染色体検査で陽性判定が出た場合はカウンセリングが必要と回答(30代後半の場合:「とてもそう思う」77.1%、「ややそう思う」20.3%) と答えた。

 出生前診断についての体験や希望についてのフリーコメントでは、「相談できる場・説明が欲しい」「よくわからなかった」「皆に説明して欲しい」「受けにくい」「怖い」「検査しようと思っていたのに違う気持ちに……」「夫婦で意見が別れることもある」などのほか、「もう妊娠しません」といったコメントもあったという。

 ベビカムでは、今後、出生前診断を受ける妊婦がさらに増える傾向にあると見て、診断を受けた際の結果に対し、妊婦や家族が十分に考えることができるための基本情報や心理的サポート体制の早急な整備が望まれるとしている。