まめ学

目こすりに注意 手指消毒液が目に入ることも

角膜の傷
角膜の傷

 最近はどこに行っても消毒液に手を差し出す癖がついている。なんだか手が荒れた、という人も多いが、もう少し深刻なのが「目こすり」。花粉症の季節でつい目をこすってしまう、という時にその消毒液が目に入ってしまうというリスクが今年は増えている。現代人の角膜ケア研究室が注意を促している。

 花粉症の時期は、そもそも角膜が傷つくリスクが高まる季節。加えてコロナ禍でPCやスマホなどを見る時間が増えたり、目をこすったりすることで、手についた感染症対策の消毒液が目に入ってしまうこともあるのだそうだ。

 目の角膜は唯一細胞がむき出しになっており、とても繊細。傷がつくと目がゴロゴロしたり刺すような痛みにつながったりする。花粉症で荒れたまぶたを擦るだけでも傷がつく場合があるし、傷がついた角膜は細菌感染を起こしやすいので、最悪の場合には感染性角膜炎で失明のリスクにつながることもあり、軽視できないという。

 CNNによると、フランス毒物対策センター調べで、2020年4月1日~8月24日にかけ、手指消毒剤が子どもの目に入った症例は、前年同期に比べて7倍に増え、重症の角膜上皮障害(角膜の傷)を生じたケースもある。日本でも、アルコール消毒液が目に入ってしまい、眼科受診するケースが何件か発生しており、誤ってアルコール消毒液が目に入った場合には急いで流水で目を洗うことが重要だと警告している。

 日本角膜学会理事長で、杏林大学医学部 眼科学の山田昌和教授は、「目をこすることで花粉症が悪化したり、繊細な目の角膜に傷がついたりする可能性があります。また、花粉症で目が痒い場合にはできるだけ目に触れないことを意識することの他に、外出時にはメガネをかけたり、外出先から帰ったら顔を洗って、目薬をさしたりすることも効果的です。顔や目に付いた花粉を洗い流して、家の中に持ち込まないよう意識しましょう。目薬については、角膜の傷の悪化を防ぐ意味でも防腐剤無添加のものがおすすめです」とアドバイスしている。

山田 昌和 先生 杏林大学医学部 眼科学 教授 日本角膜学会 理事長 日本コンタクトレンズ学会 理事
山田 昌和 先生 杏林大学医学部 眼科学 教授 日本角膜学会 理事長 日本コンタクトレンズ学会 理事