まめ学

日本人の睡眠時間、5年連続で最短 平日6.2時間、コロナの影響も

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 「世界睡眠の日」(2021年は3月19日)を前に、医療機器大手フィリップス・ジャパン(東京)は世界13カ国で実施した睡眠に関する調査で、日本人の平日の平均睡眠時間は6.2時間と5年連続で最短だった、と発表した。また、新型コロナウイルス感染症の拡大で、睡眠に何らかの影響があったという人は13カ国全体では37%だったが、日本は48%と他国より高かったという。

 調査は2016年から毎年実施。今回は昨年11~12月に、日本、米国、ブラジル、英国、フランス、オランダ、ドイツ、イタリア、インド、中国、韓国、シンガポール、オーストラリアで、18歳以上の計1万3千人を対象に実施。平日の睡眠時間は13カ国平均で6.9時間、週末は同7.7時間だったのに対し、日本は平日6.2時間と前年より0.2時間減り、週末でも6.7時間といずれも最短だった。米国は平日6.4時間、週末6.7時間、中国は平日7.2時間、週末8.0時間だった。睡眠に関する満足度も、日本は29%で最も低く、高かったのはインド(67%)、中国(57%)、オランダ(55%)だった。

平均睡眠時間の各国比較
平均睡眠時間の各国比較

 新型コロナで「睡眠にネガティブな影響を受けた」と答えた人は、18~34歳の若い世代が他の世代より多く、男女別では女性が男性を上回った。

 また、対面での診療に比べ感染リスクが低いと考えられる遠隔診療は、世界的には利用者が増えたが、日本では69%が「今後も遠隔診療をしたくない」と回答、抵抗感があることが分かった。

 3月17日のオンライン発表ではRESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニックの白濱龍太郎院長の「在宅ワークになったため絶え間なく仕事に追われ、プライベートと仕事の境目があいまいになってしまったという人も少なくない。仕事から解放されてくつろげる時間が大幅に減り、そのストレスや生活ペースの乱れから睡眠に影響が出ている人が増えている」「米国の研究では、睡眠時間が5時間未満の人は7時間以上睡眠を取った人に比べ2.94倍も風邪ウイルスに感染しやすいという報告もある」とするコメントも紹介された。

 世界睡眠の日は世界睡眠学会が制定し、春分の前の金曜日と定められている。2021年のスローガンは「規則正しい生活で、健康な未来へ」。睡眠を翌日の活力につなげるには、通勤・通学時間や仕事量などの社会的要因に左右される「睡眠の量」と、夜遅くのカフェイン摂取や就寝前のスマートフォン使用を避けるといった自己管理で得られる「睡眠の質」の両方が欠かせない。コロナ禍で急速に広まったリモートワークでは、通勤・通学時間や仕事量も、自ら管理すべき要素となっている。春眠暁を覚えず。春本番を迎え、今一度、自分の睡眠の量と質をチェックし、生活習慣や睡眠環境の改善を試みてはどうだろうか。