まめ学

「琉神大百足」と命名 143年ぶりオオムカデの新種

渓流の水底に身を隠そうとするリュウジンオオムカデ(佐藤文保、久米島ホタル館・館長、撮影)
渓流の水底に身を隠そうとするリュウジンオオムカデ(佐藤文保、久米島ホタル館・館長、撮影)

 虫嫌いには“閲覧注意”のニュースだが、なんと国内最大のオオムカデの新種が発見された。日本では初めて、世界で3例目の半水生ムカデ。沖縄の4地域と台湾から発見されたので、 沖縄の故事にちなみリュウジンオオムカデ(琉神大百足)と命名された。

 発見したのは、法政大学・東京都立大学などの研究チーム。オオムカデの体長は約20cm、体幅約2cm(大人の親指くらいの太さ)という巨大さ。日本最大の川エビ「コンジンテナガエビ」(体長10cm前後)を捕食しているところが目撃された。

沖縄本島やんばる地域産のリュウジンオオムカデ(塚本将、東京都立大学大学院理学研究科、博士後期課程、撮影)
沖縄本島やんばる地域産のリュウジンオオムカデ(塚本将、東京都立大学大学院理学研究科、博士後期課程、撮影)

 美しい青緑色の体色で、川に飛びこむ姿から、同様に美しい体色の鳥であるカワセミとおなじく、ギリシャ神話の女神アルキオーネの名前にちなみ、学名はScolopendra alcyonaとされた。一方、和名は沖縄の故事にちなんでリュウジンオオムカデ(琉神大百足)。その昔、海に住む龍神の耳にムカデが入り、龍神は苦しんだものの、それをあっという間に食べたニワトリをみて、龍神はムカデとニワトリを恐れたことから、琉球王朝時代より船などには航海の安全を祈り、ニワトリの絵とムカデ旗(モカズ旗)が掲げられるようになったのだそうだ。

 ムカデ綱(唇脚綱)は日本では約150種が知られており、ゲジ目(いわゆるゲジゲジ)もムカデ綱の仲間。ムカデ綱は多くの種が捕食性で、海外ではコウモリを捕食する巨大種も知られている。あなおそろしや・・・。