まめ学

義務化されるのに「何から手を付けていいか分からない」 中小企業のパワハラ防止対策の準備状況

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 2022年4月から、中小企業にも「パワハラ防止対策」が義務化されることをご存じだろうか。大企業は2020年6月から、職場内のパワーハラスメントを防止するため、パワハラ発覚後の迅速な対応や相談者のプライバシー保護、相談窓口の設置などが義務付けられている。しかしドクタートラスト(東京)が中小企業の担当者113人を対象に調査したところ、パワハラ防止対策の義務化について「すでに準備が整っている」、「ある程度準備が完了している」と回答したのはおおよそ半分程度であることが分かった。

 調査期間は2021年8月24日~9月28日。それによると8割の担当者がパワハラ防止対策義務化を把握している様子。しかし義務化を前にして「これから着手する予定」(22%)、「何から手を付けたらいいか分からない」(23%)など、企業によって進捗に温度差がうかがえる。義務化されるのは、「パワハラ発覚後に迅速かつ適切な措置を講じる体制の整備」「相談者のプライバシーを保護し、不利益取り扱いしない旨を周知」「パワハラ相談に応じ、適切に対応するための窓口設置」などの取り組み。それらの進捗を聞いてみると、7割前後の企業が「体制が整っている、またはその準備が進んでいる」と回答している。

 また「専門家にお任せしたい」「社内に置くよりも気軽に相談できそう」という理由でパワハラの相談窓口を社内ではなく社外に設ける企業もあった。確かに、会社の人数が少ないところで相談するのも勇気がいるから、企業側の準備が整っていない場合などにはいいかもしれない。

 中には「対策について体制を取っておらず、今後も体制を整える予定はない」という企業もあった。確かにパワハラ防止義務に反した際の罰則は設けられていないが、何か問題が起きた時に法令に反した体制を取っていることが明るみに出れば苦境を強いられることになると思うのだが…。義務だから仕方なく、ではなく、従業員が働きやすい環境を企業が積極的に整備していってほしいものだ。