まめ学

オンラインにも慣れたし便利だけど… 会って話す交流も再び! 頑張ろう飲食店

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 なるべく家族以外と会わず、会っても距離を取り、仕事もできる限りオンラインで…。コロナ下でキーワードとなった密閉・密集・密接を避ける「3密」回避のため、仕事の場でも、オンライン活用がすっかり定着し、社内外の人とランチや仕事後に飲みに行くなどのコミュニケーションもめっきり減った。「その方が気楽」なんていう声をネット上で目にすることも多いけれど、やはりオンラインより直接会って話すコミュニケーションのメリットもある。家族や親しい仲間とは、気軽に外食したり飲みにいったりできる日常が戻ってほしいと思っている人だって、少なくないのでは!?

■テレワークのメリットを感じつつ、出勤もしたい

 イケア・ジャパン(千葉県船橋市)が、全国の週1日以上テレワークを行っている会社員600人を対象に行ったWebアンケート「オフィスでの働き方について」(調査期間:2021年10月5~7日)では、テレワークについて「メリットを感じている」(89.8%)、「デメリットを感じている」(84.5%)人がともに9割弱。メリットとして挙がったのは、「通勤や移動にかかる時間が削減できる」(64.8%)、「時間を柔軟に使って仕事できる」(51.8%)、「気分転換がしやすい」(29.2%)、「人間関係のストレスがなくなる」(27.7%)など。デメリットとしては、「運動不足になる」(45.3%)、「仕事のON/OFFの切り替えがしづらい」(34.7%)、「部下、チームの動きが見えづらい」(30.7%)、「在宅時間の増加のため光熱費が高くなる」(26.8%)などが挙がった。

 “通勤”がなく柔軟に仕事ができるテレワークのメリットを感じつつも、新型コロナウイルス感染拡大収束後、「出社したい」と答えた人のうち、1週間に「4日」(13.2%)、「3日」(19.7%)、「2日」(14.3%)、「1日」(12.3%)と、計78.2%が「出社したい」と答えた。出社したい理由の上位3位は、「同僚とのコミュニケーション円滑化のため」(53.9%)、「同僚・上司・部下の業務状況が見えやすいから」(39.2%)、「自宅より勤務環境が整っているから」(37.7%)。「同僚との雑談ができるから」(18.3%)と、少なからずの人が同僚とのコミュケーションや雑談を望んでいることがうかがえた(全て複数回答)。

■飲食店予約数はコロナ禍以前の水準、少人数傾向は変わらず

 多くの人が、親しい仲間と外で食べたり飲んだりすることは楽しかったはずだ。しかし、飲食店は新型コロナウイルス感染拡大の大きな発生源の1つと位置付けられ、自治体から酒類提供中止や営業時間短縮要請を受け続けてきた。この2年弱、経営に大きな打撃を受けてきた飲食店の現状はどうなのだろうか。

 飲食店マーケティング事業などのエビソル(東京)は、同社の飲食店予約管理システム「ebica」と、各店の予約状況を主要グルメサイトに自動反映する「グルメサイトコントローラー」で予約を一元管理している、全国約4,000店舗の前年対比の予約状況を公開している。

 2021年10月4日から10月31日の4週間分の10月度のレポートによると、全国の飲食店1店舗あたりの10月の総予約数は、前月の94.2件から157.3件へ、1日平均予約数は前月の3.4件から5.6件へと、前月比167%。週を追うごとに予約数は増加傾向にある。コロナ禍以前の2019年同月比でも105%と、数字の上では外食需要がコロナ禍以前に近い水準に戻りつつあることがうかがえる。

 一方で、国や自治体等からの大人数での飲食店利用への注意喚起は続いていることなどから、居酒屋チェーンなどからは、「利用者のグループ規模がコロナ禍以前に戻るにはまだまだ遠い」との声もあるという。本来なら忘年会シーズンが迫る中だが、経営面でまだまだ踏ん張りどころが続く店舗は少なくないようだ。

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■飲食店スタッフ確保のユニークな取り組みも

 とはいえ、都内の新規感染者数や重症者数の状況を見ても10月以降着実に改善してきている。飲食店としては、このまま感染状況が落ち着いていき、普通の生活に戻れることを願い、客足の引き続きの回復を想定した準備も進めなければいけない。急速に増加している客足に対する人手不足や経営効率化対策という課題にも直面している。

 開店から7年目の東京・六本木の「肉汁水餃子 餃包 六本木交差点」(アールキューブ・東京)も、時短解除後の急激な集客・売上向上で、十分に人員配置ができない日が発生したり、スタッフ採用募集を出してもすぐに解決しないことが想定されたりしたという。そこで起死回生の一手として店長が発案したのが「お客様を戦力に!」。

 お手伝い専用の1人限定の立ち飲み席を用意。客として立ち飲み席(お手伝い席)を利用し、利用中はスタッフから依頼されたテーブルの片付け・商品の提供・洗い物などの仕事に、マスク・エプロンを着用し、手洗い・アルコール消毒を徹底した上で携わる―。この条件を満たせば0円で食べ放題・飲み放題(2時間制)を楽しめるというプランだ(新規客は店舗を通常利用し、ファンクラブ会員への入会が必要)。11/2から会員顧客へのモニター募集を行ったところ、想定を超える希望者数が集まった。モニターによる実証実験後に正式プラン化を目指す。

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■「人と人とのコミュニケーション」を後押しする飲食店を応援!

 飲食店は、「食事をする・お酒や飲料を飲む」だけでなく、「人と人とのコミュニケーション」を後押しする場でもある。仕事関係はもちろん、家族間であっても、たまに外食をしたときに、家での食卓とはまた異なる雰囲気で話が盛り上がることもあるだろう。サントリーグループは、飲食店に行く機会が減ってしまった今こそ、改めて飲食店という存在の価値や魅力を発信していきたいと、「人生には、飲食店がいる。」のメッセージを展開。11月から順次、全国約5万店の酒販店・飲食店にポスター(B2サイズ・2種)とステッカ(縦横13cm・2種)を配布する。ポスター画像は、サントリーの特設サイトからダウンロードできる。「飲まなくたって会えるけど、そういうことじゃないんだよ」「言えなかったことをついぽろっとこぼしちゃうようなうかつな場所が、人生には要るんじゃないかなあ」「デジタルで効率的にとはいかないのが人間関係ってやつなのよ」― 。とりわけ飲み会が好きという人じゃなくても、これらのメッセージに少なからず共感する部分もあるのでは!?

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 職場の人とのランチや夕飯、家族や親しい人との外食。「不急」ではなくても、全く「不要」ではないはず。友だちを祝ったり、頑張った人をねぎらったり、しょうもない話で笑ったり、言えなかった思いを伝えたり…。そんな時間を避けることにすっかり慣れてきてしまった人も多いかもしれないけれど。距離を置かざるを得なかった状態が続いてきた仲間とも、今、ちょっと外で食べて飲んでみよう!

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