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中高年は夏の“自宅派”増加 電気代高騰が“悩みの種”

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積水ハウス住生活研究所 「住まいにおける夏場の快適性に関する調査(2022年)」

 

 積水ハウス(大阪市)がこのほど実施した「住まいにおける夏の快適性」に関するアンケート調査で、夏の日中は「自宅で過ごしたい」と考える人が30代以降では新型コロナウイルス禍前より増えていることが分かった。調査を実施した積水ハウスの研究機関「住生活研究所」の河﨑由美子所長は、電気代が高騰する中「上手なエアコン利用」など夏の自宅を快適にする工夫が必要としている。

 調査は「幸せ」を研究する積水ハウス住生活研究所が6月2~3日に実施。20~60代の男女500人から回答を得た。調査結果によると、夏の日中は「自宅で過ごしたい」と考える人の割合は、コロナ禍前に比べ20代では38%から33%と5ポイント減ったが、逆に30~60代では50.8%から57.8%と7ポイント増えた。20代はコロナ禍の外出自粛の緩和ムードを受けた“外出派”の増加傾向がうかがわれるが、30~60代は暑い屋外を避ける“自宅派”がコロナ禍前より増える結果となった。

 夏を自宅で過ごす上での「気になることやネック」で最も多かった回答は「電気代」(64%)。今夏の電気代高騰への関心が高いことが分かる。次いで多かったのは順に「運動不足」(37.8%)「室内温度調整」(23.2%)「夏バテ」(22.8%)「プライベート空間の確保」(14.8%)「家族との関係性」(7.6%)と続いた。

 電気代対策の取り組みとしては「エアコンを稼働させる時間帯を減らす」を挙げる人が最も多く32.8%を占めた。次に「エアコンを稼働する部屋(台数)を減らす(家族で一つの部屋に集まる)」(26.4%)が多く、「エアコンとサーキュレーター、扇風機の併用」(24.8%)「省エネ家電を使用する」(16.2%)、「自然の風でエアコンを使用しない」(15.4%)、「窓における断熱性向上の工夫(すだれ、タープ、窓にシールを貼るなど)」(12%)、「暑い部屋を我慢する」(4.8%)、「植物を置く」(4.2%)の順で続いた。

 河﨑所長は「今年は電気代が上昇していので、これまで以上に上手なエアコン利用を心掛けたい。キャンプ用ハイバックチェアーをリビングで活用することもおすすめ。長時間もたれかけても背中は涼しく、夏場のコンパクトなパーソナルスペースづくりに大活躍する。夏は、お出かけで非日常も楽しみながら、日常となる自宅の居心地もアップする作戦で、色々とチャレンジして過ごしていただけたら」と提案する。

調査の詳細は積水ハウスウェブサイトを参照。