まめ学

ビートルズのマッシュルーム・カットは今やダサい!? 男性の髪型について男性専門美容室「PERCUT」がアンケート調査

現代のマッシュヘア
現代のマッシュヘア

 1960年代に世界中の女性ファンの憧れの的となったビートルズ。そのアイドル時代の髪型であるマッシュルーム・カットは今やダサい!?

 男性専門美容室のPERCUT(東京)が女性609人に対して「女性が、男性の髪型でダサいと感じる特徴」のアンケート調査を行ったところ、回答者の50.9%が「きのこヘア」と答え、最も不人気であることが明らかになった。

 「きのこヘアは以前のマッシュルーム・ヘアのようにかなり重たい印象の髪型で、やぼったく見えるため女性ウケが悪い傾向があります」とPERCUTの川口達也代表。

 そのために、「現代のマッシュルーム・ヘアは若干の軽さが感じられたり、顔型に合わせてアップデートされています」と川口代表は語った。

 調査ではさらに、「ロン毛」をダサいとする女性の割合が49.3%、「ウルフカット」を27.4%の回答者がダサいとし、前髪の左右の長さが異なる「アシンメトリー」(19.4%)、「短すぎるツーブロック」(14.0%)、「アイロンを使用したヘアセット」(12.2%)が続いた。

 PERCUTは2022年8月2日、3日にインターネット調査を行った。回答した女性は20代が120人、30代が121人、40代が121人、50代が126人、60代以上が121人だった。

 一番不人気だった「きのこヘア」とは、いわゆる「おかっぱ頭」、「マッシュルーム・カット」、「モップトップ」あるいは「プリン型」と呼ばれる髪型のことだろう。

 ビートルズの4人の髪型であるマッシュルーム・カットは当時としては長髪とみなされたが、若者たちのあいだではまねをする者が続出した。ビートルズ人気にあやかろうと、マッシュルーム・ヘアのかつらが売り出されたほど。

 一方で、年輩の世代は眉をしかめていたという。ビートルズのメンバーの家族の中でさえ、ジョン・レノンの育ての親であるミミおばさんは「あの髪、あればかりはいただけない。どうしてもダメ」だと文句をいっていたという(クレイグ・ブラウン著「ワン、ツー、スリー、フォー ビートルズの時代」白水社)。

 マスコミは彼らの髪型に注目し、64年2月に米国上陸をした際の記者会見では「いつ髪の毛を切ったの?」と聞かれ、ジョージ・ハリスンが「昨日、切ったばかりだよ」と当意即妙の答えをして、爆笑となったことがある。

 ビートルズの髪型はいかにして生まれたのか? ドイツのハンブルクで知り合ったアストリット・キルヒヘアが発案したものだとされる。まず、アストリットと恋仲になる当時のベーシスト、スチュアート・サトクリフがマッシュルーム・カットにした。

 その髪型をみて、ジョンとポール・マッカートニーは大笑いしてからかったたが、まずジョージが真似をした。後日、ジョンとポールもきのこヘアにしたのである。それまで彼らはエルビス・プレスリーに憧れ、髪を後ろになでつけていた。