まめ学

外資系も「空気」が支配? バイリンガルストレス調査

バイリン graph_Q2_全体 日本語、英語の両刀使いバイリンガルも職場の「空気」が気になるらしい。バイリンガル対象の人材紹介会社ロバート・ウォルターズ・ジャパン(東京)がことし3月、バイリンガルの会社員445人を対象に実施したアンケートによると、職場のストレス第1位は「職場の雰囲気」(38・1%)だった。

 2位は「仕事内容」(37・2%)、3位は「働きがいがない」(34・2%)。回答者の職場には外資系企業を含む。外資系企業の割合は不明だが、バイリンガル社員が働く職場の「文化」は、日系より外資系の企業文化により近いだろう。

 それを前提に考えると、今回の調査はある意味興味深い。「個人主義」の文化が根付いているといわれる外資系企業でも、けっこうな同調圧力、「空気」の支配がそれなりにあることをうかがわせるからだ。

 空気は、山本七平氏が『空気の研究』で提示した日本社会の特質を示す万能ワード。「空気が読めない」などの用例で使われるが、“空”が付くように、その中身ははっきりしない。

 そんな“ぼわっとしたもの”を、多文化になじんでいるであろうバイリンガルがストレスとなるほど気にするものなのか。もちろん個人差もあろうが、回答2、3位が個人主義重視の“らしい回答”だけに、気になった。

 ただよくよく考えると、個人主義を徹底するからこそ「職場の雰囲気」がいちいち気になってストレスになるという“逆説”も成り立つかも。それとも、グローバル化の進展で、かつてのように外資、日系の間の企業文化の違いはすでになくなっているのかもしれない。日本の企業文化をアメリカ人視点で喜劇的に描いた1980年代の米映画「ガンホー」はいまでは誰も笑えないか?