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子どもが習い事を辞めたいと言い出したら?

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子どもが「習い事を辞めたい…」と言いだしたら

子どもが今習っている習い事を辞めたいと言い出したら、どうしますか?辞めさせていいものかどうか、親は悩むところです。

いま辞めてしまうと、習わせていたことが全部無駄になってしまうので、「黒帯になるまで」とか「バタフライまで泳げるようになれば」とか、一つの区切りまでは続けさせたいと思うのが多くの親御さんの考え方であるように思います。

親である自分がここまでは到達してほしいと決めて、それまでは辞めさせない。または何事も続かない忍耐力のない子にならないように子どもの甘えは許さない。これらは子どもの自由を認めない「支配型の親子関係」に基づく考え方です。こういった親子関係のもとでは自立に必要な責任感や主体性は育ちません。そして、責任感や主体性なしに忍耐力を身につけたところで、子どもの将来に良い影響は与えることができないのです。

支配型の親の特徴は、子どものことで何かを選択する際、子どもの気持ちよりも親である自分の願いや不安の方を優先してしまう傾向があります。

これは何もしつけに厳しい家庭に限ったことではなく、子どものことを思うが故に親の意向を押し付けてしまっているというパターンも存在します。しかし、たとえ子どもを思っての行動であっても、「自分の願いや不安」を優先することは、支配型の親だということです。

親である自分の思いを優先してしまう心理は、親のエゴであり親の支配欲です。「私の望むあなたでいてほしい」と無意識のうちに考えてしまっています。そういった支配的な関わりは親子関係を悪化させ、子どもの自立する力を奪ってしまいます。

では、そうならないためにはどうすればいいのか?

引きとめるのではなく、子どもの気持ちを「聴く」

まずは「子どもの気持ちを聴く」ことです。

どうして辞めたいのか、何が嫌なのか。その時に決して子どもの素直な気持ちを否定するようなことを言ってはいけません。むしろ「わかるよー」とその気持ちに共感して最後まで話を聞いてあげてください。途中で口を挟まず、子どもが全部気持ちを吐き出せるように優しくじっくり聞くことが大切です。

気持ちを受け止めてもらえた子どもは安心し、落ち着きます。落ち着いて考えられるようになれば「今すぐに辞めなくてもいいか」と考え直す子も。親はどう言えば引き止められるかと「言う」ことに重点を置きがちですが、実は「聴く」ことの方が何倍も効果的であることを知るべきです。

結論は子どもにゆだねる

そして最後の結論は「子どもに決めさせる」ことです。「どうしたい?どうするのが一番いいと思う?」と子どもの気持ちを聞いてあげてください。

こう問いかけると意外にも「やっぱり頑張る!」という子がたくさんいるのです!これは子ども自らが考え、自らが出した結論です。だからこそ尊いし素晴らしいのです。

導くばかりが親の務めではありません。子どもを信頼し、子どもに任せていくことによって、子どもの内にある主体性や責任感が引き出されるのです。そしてそれは教えられたものではなく自分の力で獲得したものであるからこそ本物なのです。

もちろん辞めるという結論になってもそれでいいのです。子どもはちゃんと自分の気持ちを受け止めてくれたと親への信頼感が増すことでしょう。

「辞め癖がつくのでは」「忍耐力が育たないのでは」という不安はわかります。でも、自分に合わない環境に嫌々留まることで、その子の個性がのびのび育たなかったり、その子が本来もっと成長できる居場所を奪っている可能性だってあります。

こういった子どもの気持ちを聴いたり、子どもの結論を尊重する関わりから「信頼型の親子関係」が生まれます。

親子関係、夫婦関係、職場での人間関係、これらすべての基本となるものが「信頼関係」です。その信頼関係を身を以て知っていることほど子どもの幸せや自立にとって大切なものはないように思います。

<筆者略歴>

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長谷川 満:家庭教師派遣

長谷川 満:家庭教師派遣 1987年 加古川市に家庭教師システム学院を設立。
2006年 ペアレントセミナーを開始。
2007年 読売ファミリーニュースで教育コラム「親学講座」連載。(2012年終了)
2012年 「あなたも子どももそのままでいい」出版。
25年以上、多くの家庭教師を指導するとともに、自らも家庭教師として子どもの指導にあたる。学力向上だけでなく、不登校、発達障害の生徒も数多く指導。全国で講演活動を行う。

(長谷川 満:家庭教師派遣)

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