カルチャー

真剣な議論経てオリパラのマスコット投票 全国の小学校で実施、2月末に締め切り

オリンピアン、パラリンピアンと一緒に記念撮影した都小の子どもたち
オリンピアン、パラリンピアンと一緒に記念撮影した都小の子どもたち

 2020年東京オリンピック・パラリンピックのマスコットを投票で決める小 学校の公開授業が1月22日、千葉市立都小学校で開かれた。都小では投票を前 に、08年北京、12年ロンドン・オリンピックの水泳代表、伊藤華英さんと、 04年アテネ、08年北京、12年ロンドン・パラリンピックの射撃代表、田口 亜希さんが全校児童に紹介された。伊藤さんは、野球やサッカー、水泳をしてい る子どもたちに「スポーツを続けてくださいね」と呼びかけ、田口さんは「スポー ツでも勉強でも目標を持つことが大事です」と訴えた。

 オリンピアン、パラリンピアンの話を聞いた後は、クラスに分かれて投票した。 授業では、単にどの案がいいかを投票するのではなく、それぞれの案にはどうい う思いが込められているかを担任の先生がまず説明した。公開された6年3組では、田口さんが「私は車いす生活になった時、失ったものを数えるな、残ったも のを最大限に生かせ、と言う言葉に出会って、パラスポーツに取り組んだ」とパ ラリンピックを目指すようになったきっかけを話し「マスコットは20年だけに 終わらず、その後の人生でずっと思い出に残る」と投票に参加する意義について 話した。  次に子どもたちはグループに分かれて、自分が推薦する案の理由を説明し、他 の案を推す人の言葉に耳を傾けた。そして議論を重ね、グループが推す案を決め た。次にグループごとに推薦案を発表した。1案に絞れないグループは、どの案 とどの案が残ったのか、その理由を説明。最後は担任の先生が多数を占めた案を 決定とするか子どもたちに問いかけ、3組はウ案に決まった。

6年3組の授業で体験談を話す田口亜希さん(左)
6年3組の授業で体験談を話す田口亜希さん(左)

 クラスを代表して長谷部善士君は「グループで意見がまとまらず大変だった。 選挙は大人だけだが、マスコットは小学生が選べるので面白かった。議論ではい ろいろな意見があることが分かった」と感想を話した。東田彩音さんは「大事な ことなので、しっかり決めようと緊張した。ウ案に決まったのは納得できた。 (投票の権利がある)小学生でよかった」と笑顔で振り返った。

 小学生に投票してもらうという方式は、いくつかの肯定的な要素を含んでいる。 社会の決定に参加するには、自分の意見を持ち、他人の意見に耳を傾けることの 両方が大事だということを学べる。自分が関わることでオリンピック・パラリン ピックが身近になり、理解が深まる。テーマが分かりやすく全員が真剣な討論を すること―などだ。

3年2組のグループ討議に参加した伊藤華英さん(中央)
3年2組のグループ討議に参加した伊藤華英さん(中央)

 3年2組の授業に立ち会った伊藤さんは「いろいろな意見が出たことに驚いた。 日本中の小学生に参加してもらい、みんなのオリンピック・パラリンピックになっ てほしい」と話し、田口さんも「子どもたちは自分が関わることで、わくわく感 がうまれたのではないか」という。

 マスコット投票は2月22日に締め切られるが、1月19日の時点で、全国約 2万1千の小学校のうち約3分の2に相当する1万4千校が参加登録し、約5千 校が既に投票を済ませている。国内の外国人学校20校、海外の日本人学校92 校も登録している。これからでも参加登録は可能で組織委員会に申し込む。決定 した案は2月28日に発表される。

グループ討議で推薦した案について理由を説明する子どもたち
グループ討議で推薦した案について理由を説明する子どもたち