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【映画コラム】トランプ政権に対する不信感が反映された『ザ・シークレットマン』

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 ところで、本作や、ワシントン・ポスト社におけるウォーターゲート事件の前夜談を描いた、スティーブン・スピルバーグ監督の最新作『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』(3月30日公開)などが今作られた背景には、トランプ大統領を巡る「ロシア疑惑」などに対する不信感が反映されているのだろう。

 ランデズマン監督も「この映画の製作中に、トランプ政権に取り沙汰されている、さまざまな疑惑がウォーターゲート事件当時と似ていると気付いた」と語っている。

 それは、先頃来日した『リメンバー・ミー』のリー・アンクリッチ監督が「メキシコを舞台にしたこの映画を世に出すことで、トランプ大統領が発信したメキシコやメキシコ人に対するネガティブな感情へのカウンターになればいいと考えた」と語っていたことにも通じる気がする。

 国や政府の汚点に対して、映画を通じて告発したり、自浄作用を促したりするところがハリウッドの長所の一つなのだ。本作と『大統領の陰謀』、または、本作と『ペンタゴン・ペーパーズ~』との2本立てが見たくなる。(田中雄二)

『大統領の陰謀』写真:Photononstop/アフロ