まめ学

空や宇宙を身近に感じて 岐阜「空宙博(そらはく)」リニューアルオープン

 空や宇宙をもっと身近に感じ、子どもたちに航空宇宙産業に関心や憧れを持ってもらいたい―。そんな願いを込めてリニューアル作業が行われていた「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」(愛称「空宙博(そらはく)」)が3月24日、オープンする。オープンに先駆けて19日に、報道機関向けの内覧会が行われた。

3月24日にリニューアルオープンする「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」
3月24日にリニューアルオープンする「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」

 岐阜県と各務原市が、米国スミソニアン航空宇宙博物館を運営するスミソニアン協会と連携協定を結んだほか、米航空宇宙局(NASA)などとも連携し、3年半をかけて行ってきた全面リニューアル。展示面積を従来の1.7倍の約9400平方メートルに増やし、展示品を充実させた。

航空機の実機を豊富に展示
航空機の実機を豊富に展示

 航空エリアの最初の部屋では、人類が初めて空を飛んだ米・ライト兄弟による動力飛行機「ライトフライヤー」の実物大模型と、各務原の地において日本で初めて量産された航空機「乙式一型偵察機“サルムソン2A-2 ”」の復元機が、訪れた人を出迎える。続く部屋の、国内で唯一現存する戦闘機「飛燕」の実機や、「零戦」の試作機の実物大模型などと合わせて、展示の目玉となっている。

米・ライト兄弟が開発した「ライトフライヤー」の実物大模型
米・ライト兄弟が開発した「ライトフライヤー」の実物大模型
戦闘機「飛燕」の実機(手前)と「零戦」の試作機の実物大模型
戦闘機「飛燕」の実機(手前)と「零戦」の試作機の実物大模型

 宇宙エリアでは、火星の表面を移動しながら調査する無人探査車「キュリオシティ」や、地球から3年半かけて今年夏に小惑星「Ryugu(リュウグウ)」に到着予定の小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型が、宇宙で働くロボットのイメージを広げてくれる。国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」の実物大模型は、内部をリアルに再現しており、宇宙での生活の一場面を垣間見ることができる。

無人探査車「キュリオシティ」の実物大模型
無人探査車「キュリオシティ」の実物大模型

 ハンズオン・シュミレーションゾーンには、飛行機の仕組みを学び、旅客機や小型機の操縦をシミュレータで体感できるコーナーも。うまく操縦できれば、画面に映る岐阜の空に飛び立って飛行する感覚がイメージできる。大人にも子どもにも人気を呼びそうだ。

旅客機の操縦シミュレータコーナー
旅客機の操縦シミュレータコーナー

 航空宇宙産業を担う人材の発掘と育成を目指す岐阜県。同県航空宇宙産業課博物館整備係の土田隆志係長によると、同博物館は、小中学生たちに航空宇宙産業の魅力を伝え、航空宇宙への興味を持ってもらうことを主な目的にしているという。2016年度から文部科学省によるスーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の指定を受けている県立岐阜工業高校では、今年春から航空宇宙産業関連の学習に対応した「航空機械工学科」を新設。空宙博は、航空宇宙分野における「切れ目のない人材育成」(土田係長)のスタート地点としての役割を担う。リニューアルを機に、中学生以下の入館料は無料にした。

 3月24日から同31日には、オープニングイベントを予定。特別企画展「月への挑戦 アポロ・ルナ展」や、同館のアンバサダーに就任する宇宙飛行士・山崎直子氏の講演を始め、紙飛行機イベントや県産食材を使った食べ物を提供する「屋台村」など、親子で楽しめるイベントも用意されている。