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SNS等ネット上の実名公開・顔出しのリスクとスマホ時代のITリテラシー

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インターネットで実名や顔写真を公開すると個人が特定されやすくなるリスクがある

今、インターネットは社会インフラとしてだけでなく、創造的で文化的な生活を可能にする場ともなっていて、ITのメリットを享受している一方、潜在するリスクも表面化しています。そのリスクの一つが、SNS上などでの実名の公開、顔出しの問題です。

実名の公開や顔出しで問題になるのは、ネット上や普段の生活の中で何かトラブルなどを起こしてしまった場合です。炎上や揉め事がきっかけで実名が検索され、個人の特定や過去の投稿内容、言動などが明らかにされてしまうことがあります。住所や電話番号といった個人情報が拡散された場合は、悪戯行為などの誘発を招くことがあります。

その影響は個人にとどまらず、周囲の関係者、例えば所属先、家族、友人などへ迷惑をかけたり、トラブルの内容や程度によっては所属先に居られなくなることも考えられます。さらには事件や訴訟に発展することもあるでしょう。
また、いったん広がった情報はネット上に散逸し簡単には消せなくなります。このようにリスクが高い実名公開や顔出しがなぜ行われるのか、これまでのサポート経験などを通して述べてみます。

実名公開と顔出しは、乏しいネットリテラシーとネット特有の心理・欲求にある

サポート先で、IT関連のあらゆるものを実名で登録設定している人に何度となく遭遇します。理由を聞いてみると驚くことに皆「聞かれるまま登録した、何も考えていなかった」と言います。要するに実名公開の要因の一つは、ネットの仕組みや情報の公開について知識がないという、リテラシーの乏しさにあると言えます。二つ目の要因は人間ならだれもが持っている、心理や欲求によるものです。

  • 交流を広げて人とつながりたい→社会参加欲求
  • 同じ趣向の人と考えを共有したい→同調行動
  • 自己を認められたい→承認欲求
  • とにかく人より目立ちたい、自己をアピールしたい→自己顕示の欲求
  • 有名人になりたい、そのように振舞いたい→自己実現への憧憬、欲求

ネットは誰でも簡単にこのような欲求が実現できる空間です。この心理はネット特有の「情報の双方向性」によって増幅しやすくなります。顔出しをしながら様々な企画に挑戦するYoutuberが増えているのも、こういった心理のあらわれかもしれません。

匿名よりも実名のほうが当然満足度も高くなりますので、どうせなら実名で・・・となってしまうわけです。リスクはその場合、過小評価されてしまいます。

スマホ中心の日本特有のIT事情とITリテラシー

世界のIT端末の保有実態調査によると、他国の若年層ではスマホ、パソコン両方を所有しているのに比べて日本のスマホ保有率は約8割で、パソコンの所有率は低く、所有していない割合も多くなっています。日本の若年層のITリテラシーが近年特に乏しいと言われる要因として、この日本特有の端末普及のありかたがあると言われています。

スマホの手軽さや操作性、情報量の少ない単純な画面構成は、思考することなく情報へたどり着ける爽快さがあります。これが若い人のPC離れに直結していて、ITリテラシーが身につかなくなる要因となっています。元々インターネットは、専門的知識を持った人が使う前提のものでした。普及のため商業利用化され、一般の人が利用するようになってからまだ十数年です。社会インフラともなったITの利用には、公道を利用する社会的常識やルールと同じように、IT社会に相応のリテラシーが求められています。

ITで世界に取り残されないためにも、行政や地域が積極的にかかわり、相談や支援を受ける環境などを整備し、拠点作りや人材の醸成を行うことで、安全で豊かなIT社会を実現させていく必要があるでしょう。

<筆者略歴>

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古賀 竜一:コンピューターサポートエンジニア

古賀 竜一:コンピューターサポートエンジニア 

(古賀 竜一:コンピューターサポートエンジニア)

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