カルチャー

10代の生徒たちが約55万円相当の札束を拾って警察へ “善行”に驚くフランス

 パリ市近郊の鉄道の車内で、10代の生徒たち7人が約55万円の札束が入った袋を見つけ、警察に届け出た。数千万円以上の金額であれば、持ち主不明の大金として報道されるが、これくらいの金額でニュースになるのは珍しい。電車の中や店などでお財布を忘れても、“ほとんどの場合返ってくるスゴイ国”として知られるニッポンでは、なかなかこういう記事にはならないが、フランスの報道のポイントは、これを届け出た子供たちの“公共心”にある。

 パリジャン紙など地元メディアが伝えたところによると、7月12日、パリ市を中心に郊外に向けて東西に延びる鉄道RERのA線に乗っていた10代の子供たちが、座席の下にあった二つのビニール袋を見つけた。一方に入っていたのは、10、20、50ユーロ札の混合で合計4,000ユーロ以上。もう一方には銀行のカードで引き出した時の支払い証明書が入っていた。

 子供たちはパリ近郊オー=ド=セーヌ県シュレンヌ在住だが、行く先を変え、ヴァル=ドワーズ県にある鉄道の終点、セルジー・ル・オー駅まで乗って行き、拾った全額を警察に届け出た。

 「セルジー警察 公共心に敬意」などの見出しで、「(届け出るということを)差し控える人もいるだろう、公共心あふれる行為」など、この出来事は複数のメディアで報じられた。記事に対しては、「当然すべきこと」という意見ももちろんあった一方で、「(届け出ない人もいるだろうという)この記事は私のことだ。きっと躊躇する」「なんて素晴らしい行為だ!彼らに少しでも報奨金を」「私ならやっぱり(届け出ることを)躊躇する。年を経て生活は厳しくなるし…」などのほか、「僕ならこのお金持って、ロシアに(W杯の)決勝戦を見に行くね」など、たくさんのコメントがついた。

text by coco.g