弁当の日

【もぐもぐ】『弁当の日』が育むもの ~生きる力と親子の絆~  

自慢のキャラ弁
自慢のキャラ弁

 「『弁当の日』って、知ってますか?」。この素晴らしい取り組みを一人でも多くの方に知ってほしくて、機会があればいろいろな人に聞いています。

 今年で6年目を迎える本校の『弁当の日』では、毎回生徒の写真を撮り、記録として保存しています。その数、1700 枚以上!中学生にとって、買い物に行ったり早起きして調理したりするのは、正直面倒くさいでしょう。しかし、その“ 面倒くさい” ことをやり遂げ、弁当を持った姿で写真に納まる彼らは、本当にキラキラ輝く笑顔を見せています。

 “ たった一つの弁当づくりが、子供たちの成長しようとする力を呼び起こし、保護者が我が子への深い愛を再認識する機会となる。” 本校の生徒たちの様子や保護者の方の感想文から、それが真実だと実感できます。

 初回→塩もつけない白飯おむすび、2回目→塩むすび、3回目→具入りおむすび、進級→お弁当、と目覚ましい進化を遂げた生徒。「給食は生野菜が出ないから」と生レタス生トマトたっぷりのタコライスを作ってきた生徒。育ち盛り、自分の顔より大きい容器に白飯をぎっしり詰めてきた生徒(もちろんおかずは別に持参)。一切れもらったポークジンジャー、「美味しいね!」と言ったら次回の弁当の日に自分の弁当とは別に、ポークジンジャーを容器いっぱいに詰めて、「はい、先生。」と渡してくれた生徒。弁当を食べながら、「次の弁当の日には、○○を作る。」と宣言する生徒。

絶品ポークジンジャー
絶品ポークジンジャー

 保護者の方の感想文からは、微笑ましい家庭での一コマを知ることができます。自分の弁当の他に自ら高校生の姉2人のお弁当も作った生徒。前日にお母さんと一緒に“ リハーサル” をしてから、本番に臨んだ生徒。献立を家族みんなで考えて、その時間がとても嬉しかったと言ってくださる保護者。“ 傍にいると口も手も出してしまいそうだから” と、隣室で我が子の悪戦苦闘を見守ってくださった保護者。IMG_0668

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健康第一!手づくり煮物弁当

 子供たちが生き生きと健やかに成長し、その成長を優しく見守る家族がいる。この好循環(相互作用)をスタートさせるきっかけが『弁当の日』だと感じています。このような家庭が増えれば、子供たちに残してやれる未来は明るいと思うのです。

 だから、“ ひろがれ!弁当の日”。

 

江東区立南砂中学校(東京都)養護教諭 栗原秀美