弁当の日

【もぐもぐ】ひろがれ!弁当の日 ピーマンくさい!

IMG_1007 子どもが作る“ 弁当の日” をはじめて数年たったころ、「弁当を作るのは楽しいけれど早起きがつらい」という気持ちの子どもたちに知恵が生まれました。6人グループによる一品持ち寄り形式です。一品だけ6人分作るのなら、ちょっと朝寝坊ができそうです。

 しかも友だちが作ったおかず5種類も食べることができるのです。

「弁当づくりのテーマを中華に決めよう。オレは手作りのギョウザ」と宣言した男の子が、「チャーハンを作る」と手をあげた女の子に「オレ、ピーマン嫌いやからな」とくぎを刺しました。「いろどりにピーマンを入れるな」という意味でしたが女の子は「ピーマンが入っているけどおいしいな」とその子に言わせたいとふるいたちました。IMG_1016

 その女の子が、放課後に“ 弁当の日” の感想文を書きました。

 今日の“ 弁当の日” は一品持ち寄りになりました。私のグループはテーマが中華になりました。私がチャーハンを作るというと一人が「オレはピーマンが嫌い」と言いました。チャーハンは私の得意料理で、家族はピーマン入りのチャーハンをいつも美味しいと食べてくれています。私はその子に「おいしい」と言わせるためにもっと練習しました。ピーマンの切り方、炒める火力、香辛料を工夫しました。自信作ができるようになって、今朝、大きなタッパーに入れて持ってきました。でも一時間目の弁当紹介のとき、ふたを開けたとたん、「ピーマンくさい」とその子に言われました。

 つらかったです。泣くのをガマンするのがやっとでした。お昼にみんなと食べた時もおいしくなかったです。つらい、つらい、つらいと思い続けていました。

 でも感想文を書き始めて思い出しました。この間の夕ご飯の時、お母さんが作ってくたおかずを「このおかず、おいしくない」と言って食べなかったのです。あのとき、今日の私のようにお母さんもつらかったのだと気がつきました。しかも、今までに何度も「おいしくない」と言ってきているのです。そのたびお母さんにかわいそうなことをしてきていたのです。今日から、お母さんが作った料理を「おいしくない」とは言わないことにしました。

 子どもだけで作る“ 弁当の日” が全国の学校にひろがっています。弁当は親が作ってくれるものと思っている子どもたちが作る側を経験することで、親に感謝したり、好き嫌いを言わなくなったりしているのです。

 

 

「弁当の日」提唱者 竹下和男