グルメ

ヒノキの香りと秋の和菓子 新しい「とらや」に行ってきた!

鉄釜とえんまは実際触ることもできる
鉄釜とえんまは実際触ることもできる

 店に入ると、真新しいヒノキの香りに包まれる。壁、階段、エレベーターの中に至るまで、ヒノキがふんだんに使われているからだ。3年にわたるリニューアル工事を終えて10月1日にオープンした東京・赤坂の老舗和菓子店、「とらや」。穏やかな和の甘味で過ごす、秋の昼下がり。日当たりの良い3階の虎屋菓寮は、都心のオアシスだ。

 室町時代創業の長い歴史を持つ和菓子店にふさわしく、「簡素にして高雅」を目指して建てた。扇形の土地に扇形の建物。ヒノキの小幅板をふんだんに使った外壁や天井、黒漆喰の壁や千本格子のついたて。真新しい建物なのに、日本人なら誰もがほっと懐かしい空気に包まれる場所だ。

3階の茶寮の天井
3階の茶寮の天井

 以前は、一階のドアを入るとすぐ目の前に和菓子が並んでいたが、新しい売り場は2階。エントランスを入り右手の木の階段を上っていく。広々と明るいスペースに“展示”されている季節の和菓子たち。白あん入りの栗鹿の子など、午後になると人気の季節ものは売り切れていることも。

エントランスから売り場への階段
エントランスから売り場への階段

 中央のらせん階段を更に上ると、三階が菓寮。国道246側に扇形に広がる窓から陽光が差し込み、明るい店内に、余裕をもって並ぶテーブルで静かに和菓子や抹茶を堪能できる。リニューアル開店直後でもあり、待ち人数も多いが、ホームページで混雑状況が確認できる。ウエイティングをかけてQRコードを読み込むと、あと何分、何人くらいで座れるかスマホで確認できるから、その間にギャラリーになっている地下一階に降りてみよう。

売り場から茶寮に上る階段
売り場から茶寮に上る階段

 ギャラリーでは今なら、「とらやの羊羹(ようかん)デザイン展」が開催中。大正7年の菓子見本帳に描かれた、およそ450点の羊羹のデザインが展示されている。また寒天を煮溶かすために使う鉄釜や、これをかき混ぜる時に使う「えんま」と呼ばれる大きなヘラなど、羊羹づくりの道具や原材料なども見ることができる。

さまざまな羊羹のデザイン
さまざまな羊羹のデザイン

 

text by coco.g