まめ学

フランスでも議論広がる 高齢運転者による自動車事故

traffic jam 高齢者の運転による自動車事故の問題は、もちろん日本だけに限らない。先月末、パリ市内で起きた事故は、フランスでハンドルを握る高齢者に関する規制を求める議論に広がっている。

 地元パリジャン紙などによると、先月27日、パリ5区の生花店の前にいたポーリーヌさん(27)は、歩道に突っ込んできた乗用車にはねられた。運転していたのは92歳の男性。ポーリーヌさんは、停めておいた自分のスクーターにまたがり友人を待っていたため、ヘルメットをかぶっていたのが幸いし、命は助かったが、膝下を失う重症。他の2人の通行人もけがをした。

 事故の原因は確定できていないが、ブレーキを踏んだ跡がなく、目下、運転者の体調が悪かったか、もしくはアクセルとブレーキを踏み間違えたものと推定されている。ポーリーヌさんの父親、ベルトラン・デルーレッドさんは「運転していた人に対する怒りはなく、同情している」としながらも、「この事故が高齢者の運転の適性について、本格的な議論を始めるきっかけになれば」と話した。「飲酒運転などは取り締まる法律があるのに、運転に支障があるかもしれない体調などに関する基準がないのはおかしい。一定の年齢になったら、運転の適格性を検査する機会があってしかるべきだ。他の欧州諸国ではやっているのだから、フランスもそれに倣うべき。高齢者の問題をタブー視するのはもうやめるべきだ」と問題提起した。

 だが、クリストフ・カスタネ―ル仏内相は「高齢者の運転適格についての特別なテストなどは検討していない」とし、あくまで運転者の責任と、家族への注意も喚起したいとしている。

text by coco.g