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注目が集まる笑いと健康の関係 日常生活で笑いを増やすには

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笑う回数が多い人は長生きをする?

声に出して笑う回数が月に一度未満の人は、週に一度以上声に出して笑う人に比べて5年後の死亡リスクが約2倍になるという研究結果が山形大学から公表され、笑いと健康の関係に大きな注目が集まりました。超高齢社会へと突入した日本では、笑いの多い充実した日々を過ごすことが社会的関心事となっています。本記事では、笑いの持つ様々な効能について解説し、日常生活の中で笑いを増やすために簡単に実践できる方法を紹介します。

笑いの持つ様々な効能

「笑う門には福来る」ということわざがあるように、笑いには何らかの効能があることは昔から経験的に知られていました。近年の学術研究の進展により、具体的にどのような効能があるか明らかになりつつあります。笑いには大きく分けると3つの効能があります。

笑いの持つ効能1:体の調子を整える力

笑いと健康に関する研究は、実は日本で盛んに行われています。1991年になんばグランド花月で草分けとなる研究が行われました。がんや心疾患の患者を含む男女19名が新喜劇や漫才の公演を鑑賞し、鑑賞の前後に血液を採取して笑いの効果を検証しました。その結果、測定不能だった1名を除く18名中14名のNK活性の数値が上昇していることが判明しました。

NK活性は、がん細胞やウィルスに感染した細胞を攻撃するNK細胞の活性度を示す数値で、免疫力の指標としてよく用いられます。笑うことで免疫が活性化することを実証した研究として大きな話題になりました。

また、落語を鑑賞した後にストレスホルモンの一種であるコルチゾールの値が減少することも明らかになっています。リウマチの痛みが笑うことで一時的に改善することを示した研究や糖尿病患者の血糖値上昇の抑制に笑いが有効であることを示唆する研究もあります。

笑いの持つ効能2:物事の見方を変えるのを助ける力

笑いが身体へもたらす効能も大事ですが、精神的な面に与える効能はより重要です。人生では大きな困難に直面することもあります。困難にはストレスが伴いますが、笑いがストレスを乗り越える助けになってくれることもあります。

チャップリンは「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見ると喜劇である」という名言を残しました。悲劇としか思えない困難からあえていったん距離を置いて笑ってみることで、冷静な視点で置かれた状況を俯瞰することが可能になります。また、人を笑わせようと思ったら、他人と異なる視点から物事を見つめることが必要になります。困難があったとしても、日頃から物事を異なる視点で見る習慣があれば、思わぬ突破口を見つけられる可能性もあります。

ただ、どうしても悲しいときや辛いときに無理に笑うことは逆効果です。大人になっても悲しいときに涙を流すことは全く恥ずかしいことではないこともぜひ思い出してください。

笑いの持つ効能3:人間関係を豊かにする力

笑いは人間関係の潤滑油になります。意見の違いがあったり、耳の痛い忠告をしなければならなかったりする際に、ストレートに発言すると感情的なしこりが残ってしまいますが、笑いにくるんでオブラートに主張することで、角が立ちにくくなります。笑いは初対面の人同士の緊張を緩め、打ち解けた空気を演出するのにも大いに役立ちます。

日常生活で笑いを増やす方法

日常生活で笑いを増やすためにはどうすればよいのでしょうか。テレビや劇場でお笑いを鑑賞する以外にも、簡単に実践できる方法があります。

1.会話や趣味を楽しむ
最も確実にできる方法は、気の合う人と会話を楽しむことです。趣味などに取り組みながら、家族や会社の同僚以外の人との交流を深めることも、精神衛生の観点から非常におすすめです。

2.作り笑いでも効果あり
作り笑いにも効能があります。作り笑いの表情を続けることで、実際に笑っているのと同じような楽しい感情が生じる場合があります。このような作用を「顔面フィードバック」と呼びます。作り笑いの効果に着目し、運動と作り笑いを組み合わせることで健康効果を得ることを狙いとした体操もあります。特に有名なものは「笑いヨガ」と「笑み筋体操」です。これらの体操が行われているサークルやクラブに参加してみてもよいでしょう。

WHOは健康を「単に病気や虚弱でないことではなく、身体的、精神的、社会的に良好な状態」と定義しています。笑いは身体面、精神面、社会面のすべてに効能があります。日常生活を楽しく充実したものにすることを意識して、ぜひ笑いの効能を堪能してください。

<筆者略歴>

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田久朋寛:大道芸人/高齢者介護レクリエーション講師

田久朋寛:大道芸人/高齢者介護レクリエーション講師 2005年プロ大道芸人としての活動を開始。2014年高齢者向けの講演活動、介護施設での慰問レクリエーションを開始。NPO法人スマイリングホスピタルジャパンのメンバーとして小児病棟の定期訪問を開始。2016年法研より「笑って楽しい 高齢者レクリエーション」出版。2017年高齢者向けの生きがいづくり講座を主催。2018年介護予防の体操を監修。

(田久朋寛:大道芸人/高齢者介護レクリエーション講師)

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