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恋愛時代の「違和感」が離婚を招く?結婚生活を破綻させる性格の不一致とは

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テレビのワイドショー番組などでは、芸能人カップルの破局や離婚が数多く取り上げられています。「この人だ」と思って結婚を決めた相手でも、交際中から、言動などに「あれ?」と違和感を覚えることは、大なり小なり、どんなカップルにもあるはずです。

裁判所が発表する司法統計によると、離婚調停申立て理由の第1位が、夫、妻のいずれも「性格が合わない」でした(平成30年「婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」)。

恋愛時代の「違和感」が、結婚生活を続けるうちに夫婦間の溝となり、「性格の不一致」という離婚原因につながるのでしょうか。不倫や暴力など、決定的な不法行為がなくても、結婚生活を破綻させる、夫婦間の「違和感」の正体とは。夫婦問題に詳しい、カウンセラーの大塚麻由実さんに聞きました。

価値観が異なるのは当たり前。自分の中の「こうあるべき」を手放し、お互いに歩み寄れるかが分かれ目

Q:司法統計によると、離婚申立ての理由に「性格の不一致」を挙げる人が多いようです。調停に至らない場合も、「性格の不一致」が原因で離婚を考える夫婦は多いのでしょうか?
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実際、相談に来る夫婦でも、夫、妻問わず、「考え方の相違」に悩んでいる人が多いです。そこから離婚に至るかどうかは、子どもの有無が大きな鍵となるようです。

年代による傾向としては、30代で、子どもがいない夫婦は離婚へ向かうケースが多いです。一方、子どもがいる40代や、子育てがひと段落し、自身の年齢や今後の仕事などが気になってくる50代では、離婚を踏みとどまり、がんばろうと思う傾向が強いといえます。

Q:結婚生活を破綻させる「性格の不一致」とは、具体的にどのようなことがありますか?
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夫婦間で大きな問題となりがちなのは、金銭感覚、子どもの教育方針、夫婦の性生活に対する考え方のずれです。

そもそも夫婦どちらかが、「自分の考え方をわかってくれない」と感じていると、関係が悪化します。どちらか一方が「自分の意見が正しい」と、自身の主張を曲げなければ、話し合いにならず、お互いに歩み寄れません。

相手に合わせようとする側がつらくなり、「もうがんばらなくていい」という気持ちになってしまうのです。

Q:結婚を考えている相手の言動に、交際中から「違和感」を感じることがあります。将来、「性格の不一致」として離婚につながらないように、意識できることはありますか?
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結婚相手でも、自分と価値観が違うのは当たり前です。幼少期からの経験や、親との関係など、生まれ育った環境が異なるからです。その中で、成長につれ、必要のない考え方にとらわれる場合もあったりします。

例えば、子どものときに自分が何かいけないことをして、親から怒られたのに、もともとの気の弱さから「親から嫌われている」と思い込み、周囲の顔色ばかりうかがうようになる、などです。

特に結婚生活については、それぞれが無意識のうちに両親の姿を重ね、「夫(妻)はこうあるべき」と考えています。
DVなどが原因で、離婚したいのに決断できない人の中には、「両親が離婚し、母親が一人で子どもを育てる苦労を見てきたから」というケースも多く、親は結婚観に大きな影響を与えています。

また、自分が思う「理想の相手」でも、自身の性格とマッチするとは限りません。例えば、学生時代から憧れていた先輩で、男らしくリードしてくれるエリートの男性と結婚した女性。本来寂しがり屋の妻に対して、夫は仕事が忙しく、家を空けがちに。「好きだからうまくいく」と思っていても、気持ちが満たされなくなるケースもあります。

実はこのように、自分の価値観の中に、自分自身も気付かないたくさんの勘違いや不要なものを持っています。

まずは自分の中の「want(したい)」と「must(しなければならない)」に気付き、必要のないルールは手放してみてください。その上で、相手の良いところと悪いところをふまえ、どのような夫婦になりたいのか、お互いに歩み寄れるか、などを話し合えるかどうかもポイントとなります。

Q:どんな夫婦でも、性格や考え方が合わない部分はあるはずです。離婚に至る夫婦、至らない夫婦に違いはありますか?
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大切なのは、相手を尊敬できるか、思いやれるかです。「自分は正しい」と思いこみ、意見を変えないのはNGです。一方的に「相手が間違っている」と決めつけては、相手の気持ちに寄り添うことができません。

離婚に至らない夫婦は、「上手なコミュニケーション」がとれています。具体的には、「相手の意見を聞く」「けんかにならないような言い方ができる」などです。お互いに、意見が違うことを認め合い、二人で一緒に決めていく姿勢や話し合いをもてるかが重要です。

Q:考え方の相違があっても、夫婦生活を続けようと思う場合、上手に対応するコツは?
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夫婦関係が思うようにいっていないと感じ、迷いが出ると大きなストレスとなります。長引く前に専門家に相談することも一つの方法ですし、結婚生活を続けるかどうかは、自分次第です。

ただ、離婚に向かう前に、思い描く理想の結婚生活や「こうあるべき相手」と思いこんでいることが、本当に自分に必要かどうかを考えてみてください。

新婚数カ月でけんかが絶えないと相談に訪れたある夫婦は、それぞれが理想を追い求め、相手に過大な期待をしすぎていることが、衝突の原因でした。まずは「こうあるべき」を捨て、目の前にいる相手にきちんと向き合いましょう。

また、相手に求めるばかりでなく、与えなければ返ってこないと意識してください。

つい、「いつも自分だけが折れてあげている」と損をした気分になりますが、夫婦の関係は勝ち負けではありません。ほんの少し勇気をもって、相手に優しく、「ありがとう」と感謝を伝えるといいですね。

そして結婚生活はいいこともあれば、悪いこともあるものです。悪いことが起こったとき、「いいことばかりでなく悪いことも乗り越えていくのが、夫婦という責任と絆なのだな」と、また夫婦二人で乗り越える機会とポジティブにとらえることが大切です。

<筆者略歴>

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大塚 麻由実:心理カウンセラー 短大卒業後、証券会社・銀行に勤務。FP資格取得。その後?英国留学し、ツアーコンダクターとして海外を飛び回る。10年間の結婚生活の末に離婚。再婚後は流産、大事故、娘2人のPTSDなどで悩み、NLPをはじめ様々な心理学を学ぶ。模索する中、問題の解決は自分の中にあったと分かり、自分が変わると夫婦・家族関係が変化した。夫婦・家族問題・女性のキャリア構築など、マルチな視点を持ち、コミュニケーションスキルも定評がある。
現在は個人をはじめ、夫婦カウンセリング。家族関係講座の講師として講座を開催。脳相学からの人相診断・観相姓名判断も希望により行う。

大塚 麻由実:心理カウンセラー

(大塚 麻由実:心理カウンセラー)

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