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【芸能コラム】迫力の怪獣バトルの中に描かれる、戦うことの意味を問う物語「ウルトラマンZ」

 振り返ってみれば、「ウルトラマン」は戦うことの意味を問い続けてきたシリーズでもあった。原点の「ウルトラマン」(66~67)には、ウルトラマンと戦う怪獣ジャミラが、実は宇宙開発競争の犠牲になった宇宙飛行士だったという第23話「故郷は地球」があり、「ウルトラセブン」(67~68)には、核開発競争を痛烈に風刺した第26話「超兵器R1号」や「地球人自身が地球の侵略者だったのでは?」と疑問を投げかけた第42話「ノンマルトの使者」があった。

 いずれも、今なお「名作」と語り継がれるエピソードだ。また後には、戦いではなく、怪獣との共存を目指した「ウルトラマンコスモス」(01~02)も登場した。

 そういった点で、本作はシリーズが長年受け継いできた重要なテーマと正面から向き合おうとしているように見える。第14話でハルキは戦いに対して自分なりの結論を見出し、第15話「戦士の使命」(10月3日放送)でゼットも新たな力を手に入れた。

 その一方で、主題歌は歌詞が変わり、「最強の力を手に入れたモノは 何処へ向かい誰と戦うの? 教えて」と歌うようになっている。「ウルトラマンZ」が2020年の今、この物語にどんな着地点を見出すのか、今後の展開を楽しみに見守っていきたい。(井上健一)