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パワースポットを巡る、神秘的な宮崎・日南の旅  【あなたをエスコート 幸せになる旅コラム #1】

県の木に指定されているフェニックス。 ©gettyimages
県の木に指定されているフェニックス。 ©gettyimages

 旅がしたくなる季節になってきました。今回は、「日本のひなた」宮崎県のパワースポット、美しい日南海岸国定公園をエスコートします。

 海外旅行のハードルが高く、沖縄も本土に復帰していなかった昭和40年代前半、日本人の新婚旅行といえば宮崎県。美しい海や南国をイメージするフェニックスが、思い出に残るハネムーンを演出していたのでしょう。宮崎での新婚旅行をイメージした「フェニックス・ハネムーン」という歌謡曲も流行して、今も宮崎駅の発車メロディーに使われています。旅に出る前に、永六輔さん作の歌詞を検索してみてください。幸せな気持ちになるフレーズであふれていますよ。

 さて、最初のパワースポットは、空港から15分ほどドライブしたところにある宮崎市の青島です。JR日南線の青島駅近くにある公共駐車場から徒歩で弥生橋を渡るとたどり着く、周囲860m、高さ約6mほどの小さな島です。国の天然記念物「鬼の洗濯岩」と呼ばれる階段状に浸食された岩に囲まれています。

新婚旅行、観光でにぎわう昭和の青島。 ©gettyimages
新婚旅行、観光でにぎわう昭和の青島。 ©gettyimages

 青島のほぼ中央には彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)・豊玉姫命(とよたまひめのみこと)・塩筒大神(しおつちのかみ)の三神を祭る青島神社があります。毎春、プロ野球の巨人軍が参拝に訪れる神社としても知られていますよね。「祈りの古道」という参道には、トンネルをつくるように絵馬が掛けられていて、そこを通るだけで体にパワーがみなぎってきそうです。

神秘的な「祈りの古道」。
神秘的な「祈りの古道」。

 青島神社から日南海岸を南下して、次のパワースポットへ。宮崎市から日南市に入ると、鵜戸神宮の案内板が目に入ります。車なら正面の鳥居近くの駐車場まで行けますが、道が狭くなるので運転には注意が必要です。

 鵜戸神宮の本殿は、日南海岸の日向灘に面した洞窟の中にあります。本殿の奥には、豊玉姫命が海宮に戻ることになった際に御子の健やかな成長を願い、両乳房をつけていかれたとされる霊石「御乳岩」があり、御乳岩から滴る水を使用して作られているという「おちちあめ」は、妊婦さんにご利益があるとされ、ここでしか手に入らないパワーアイテムです。

洞窟にある「鵜戸神宮」の御本殿。
洞窟にある「鵜戸神宮」の御本殿。

 本殿前の岸壁にある奇岩「亀石」の上部にはくぼみがあり、素焼きの玉「運玉」を投げ入れることができたら願いがかなうというもの。100円で手に入れることができる運玉は5個。女性は右手、男性は左手で投げるのがルールです。さあ、亀石めがけて運玉を投げ、幸せになる旅を成功させましょう。

粘土を丸くこね、軽く焼いた運玉。
粘土を丸くこね、軽く焼いた運玉。
空港から220号線で南下。
空港から220号線で南下。

旅人[エスコートK]略歴

 数十年前、旅程管理主任者の1期生として、国内外のツアーをエスコート。
 現在は生活情報誌の編集長だが、旅の取材だけは自らのカメラを手に、こっそりとデスクを離れ出掛けている。