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冬の厚着は肩がこる?

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冬の厚着は肩がこる?

執筆:井上 愛子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社 とらうべ
平成25年の厚生労働省による「国民生活基礎調査」では、体調不良の原因について、肩こりは男性の第2位、女性の第1位と報告しています。

「冬は厚着するから肩こりになる」と言う人もいます。
肩こりと厚着は本当に関係があるのでしょうか? ご一緒にみていきましょう。

そもそもどうして肩こりになるの?

肩こりの原因は、肩甲骨(左右の肩の背中側にある、逆三角形の骨)まわりの筋肉の強ばりと、血流の悪さにあります。
肩甲骨まわりの動きが少ないと、筋肉が硬くなり、肩甲骨まわりを走る血管を圧迫してしまいます。すると、血流が悪くなり、疲労物質がたまることで、肩こりが症状となって現れます。
とくに女性は、男性と比べて筋肉量が少ないです。
国民生活基礎調査で男性よりも女性の方が肩こりに悩む人が多いのも、それが理由のひとつです。

厚着が肩こりに関係あるってホント?

厚着は肩こりに影響します。
具体的には、厚着することによって「肩甲骨の動きが悪くなる」「血流が悪くなる」「服の重さ」という3つの要素が影響しています。
厚着して腕を上げたり、後ろに回したりしてみましょう。Tシャツ1枚の薄着に比べて、肩甲骨を動かしにくいことが分かります。
また厚着するために、下に身体にフィットした服を着ることも多くなるようです。
適度に身体にフィットしている場合は問題ありませんが、身体を締めつける程のきつい服装は、かえって血流の悪さにつながります。
さらに厚着する服の重さ自体も関係しています。重いジャケットやコートなどは、肩に重みがかかり、筋肉の強ばりにつながります。
またシャツやセーターを着込もうとすると、少し大きめのコートを選びがちです。肩の大きさが合わないコートは、コートの重みを分散できず、肩に負担をかけてしまいます。

肩こりを防ぐには「動きやすさ」「衣類の軽さ」「保温」

寒い日の外出に、コートなどを着ないわけにはいきません。
寒さで身体が冷えると、全身の血流が悪くなります。また寒さで身を縮こまらせ、猫背になりがちなことからも肩こりにつながります。
そこで、肩こりにならない服装選びのポイントを紹介します。
1.動きやすい服装を選びましょう
寒さ自体で肩こりを招くこともありますが、単に厚着をして温かくすれば良いというわけではありません。身体を締めつけたり、肩まわりの動きを制限しない服装を選びましょう。
肩幅に合った上着を選ぶことも大切です。

2.軽い素材を選びましょう
コートやジャケットは、軽い物の方が肩への負担がありません。TPOによって選べる範囲が限られることもありますが、ウールよりもダウンなどの素材が軽くて良いでしょう。

3.保温性を意識しましょう
軽くて身体が動かしやすくても、保温性が無ければ体は冷えて、肩が凝ってしまいます。素材の中でも、ダウンは保温性が高いことで知られています。
また身体を温めるという点から、ショート丈は控えましょう。逆に丈が長いと重くなり、動きにくさにもつながるので注意しましょう。
ホットカイロを使うのもおすすめです。
とくに、首の後ろには血液が集まるポイントがあります。肩甲骨の間を温めると、カイロで温かくなった血液が全身に広がり、身体の内側から保温されます。肩甲骨まわりの筋肉を温めることもでき、肩こりの解消にもつながります。
寒さで厚着をしたくなる気持ちもわかりますが、できれば快適に過ごしたいものです。
重ね着しすぎて動きにくくなると、動くこと自体がおっくうになりがちです。何度もお伝えしていますが、動かさないことは血流の悪さや筋肉の強ばりの原因となります。
身体にあった服装選びで、肩こり知らず、運動不足知らずの快適な冬を過ごしましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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