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体力は学力にも影響?全国体力テストに見る体力と学力の関係について

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小中学生対象に全国体力テストを実施 その結果は?

 
12月15日に小学5年生と中学2年生の全員を対象にした2016年度の全国体力テストの結果がスポーツ庁から公表されました。
実技は握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、50m走、立ち幅跳び、そして小学5年生は20mシャトルランとソフトボール投げ、中学2年生はハンドボール投げと、持久走かシャトルラン等を選んで実技8種目、全国の小中学生各約104万人が参加して行われました。

種目別で見ていくと小学5年生女子が反復横跳びなど4種目、中学2年生女子は50m走や立ち幅跳びなど6種目、小学5年生男子は20mシャトルラン等3種目、中学2年生男子は反復横跳び等2種目がいずれも過去最高を記録しましたが、一方でソフトボール投げやハンドボール投げ等の投力は共に過去最低を記録していました。
結果としては小中学生の体力は向上傾向にあるとの記事の内容ではありましたが、そこから見える気になる点が2点ありました。

顕著になった体力・運動能力の二極化問題

1点目は体力・運動能力の二極化問題です。
例えば図にある10歳男子の50m走の場合、全体平均(グラフ左端)では9.37秒ですが、週当たり420分以上1日平均60分以上の運動時間が多く確保された上位グループ(グラフ右端)グループ平均は9.10秒になります。
また、週当たり420分未満一日60分未満の運動時間が少ない下位グループ(グラフ中央)は9.71秒とグループ間の差は0.61秒と差が開いています。
更に30年前の全体平均と比較した場合でも現代っ子の体力低下は否めません。
                      
特に運動が一日60分未満の運動が不足している場合生活習慣において負の連鎖に陥る可能性が高くなると言われています。
負の連鎖とは
体を動かさない➡お腹がすかない➡栄養摂取のバランスが乱れる➡夜眠れない➡朝起きられない➡朝食が食べられない➡頭が働かずやる気がでない等

また運動不足の二極化下位グループの場合、日常生活において転倒、衝突等の危険回避能力低下による怪我や骨折、からだの骨や筋肉を作る為の栄養摂取バランスの乱れ等による将来の生活習慣病や運動器症候群(ロコモティブシンドローム)に陥る可能性も高くなりやすいと言われています。

運動習慣は学力にも影響を与えることに

2点目は運動の習慣化は学力にも影響を与えるとした脳分野の研究結果です。
福井や秋田など全国体力テストで上位の県が全国学力テストでも好成績を残しているとの指摘も見受けられました。
以前より体力と学力は比例?等諸説ありますが私は2002年から運動の学習への効果に着目しスポーツクラブを設立する等活動していく中、その影響を確認しています。
アメリカでも2002年から運動と学習の関係について研究なされ、その効果は既に立証されています。

体力テストの上位県が学力テストでも好成績を上げている理由は体力テストの結果から見られる筋力の差であり、その筋力が脳の認知機能の働きを高め学力に影響を与えているからなのです。
ただし体力が向上すれば学力も向上するものではありません。
重要なのは運動の質や量と時間そして学習のタイミングなのです。

<筆者略歴>

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山崎 憲治:『子どもの運動と学習の関係』に関する教育アドバイザー

山崎 憲治:『子どもの運動と学習の関係』に関する教育アドバイザー アメリカの最新脳科学研究に合致した運動と学習の一環指導を行う。
独自開発の運動プログラムや学習プログラムで運動能力を伸ばすだけでなく、やる気や集中力、脳の認知機能(理解・判断・記憶・思考等)を高めて学習することで、心身共に子どもの健やかな成長を育む。

(山崎 憲治:『子どもの運動と学習の関係』に関する教育アドバイザー)

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