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世界的にも極端に低い日本の難民認定率 問題はどこにある?

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世界的にも極端に低い日本の難民認定率

法務省は,平成29年2月11日,2016年の難民認定の申請数と認定数の速報値を発表しました。
申請数は,前年比44%増で初めて1万人を超えたものの,認定数は前年比1人増の28人とされています。
難民とは,「人種,宗教,国籍,特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由として迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために国籍国の外にいる者であって,その国籍国の保護を受けることができないか,又はそれを望まないもの」と定義されますが,我が国における難民認定の現状は,海外からは先進国中最低であると批判されています。
世界の平均認定率が32%であるのに対し,我が国はたったの0.2%ですから,そのような批判も頷けるところですが,我が国の難民政策には問題があるのでしょうか。

日本で難民認定が難しい理由

まず,我が国が批准している難民条約は,難民認定の具体的な手続を定めているわけではありません。
難民認定のための具体的な手続をどのようにするかは,主権国家たる締約国に委ねられており,我が国では「出入国管理及び難民認定法」が定められているところですが,難民であることについては申請する側で証明しなければならないことになっています。
もちろん,難民調査官も事実の調査をしますが,それでも難民であることの証明がないと判断されてしまうと,難民としては認めてもらえないのです。

日本での就労を目的とした偽装難民による申請があることは否定しません。
しかしながら,窮迫した状況で国籍国を脱出した人間に対し,十分な証拠を用意しろというのも酷な話でしょう。
真実は難民であるにもかかわらず,それを証明できないからといって強制送還されてしまうと,国籍国で迫害を受けることになってしまいます。
また,難民認定手続は入国管理局が行っており,保護というよりも管理という立場で審査を行っているため,なるべく難民として認定しないようにしているのではないかとの指摘もあります。
そして,そのような運用の背景には,日本が島国であり,異質な人種や文化を受け容れることに馴れておらず,受け容れ体制自体が整っていないからではないかとも言われているところです。

人道上の観点からも日本の難民政策は見直すべき

いずれにしても,難民条約を批准しておきながら,その目指すところに従わない運用を続けることは,人道上の観点から容認できないことです。
我が国が真に国際社会で認められる地位を築くためには,難民政策に対する海外の批判を謙虚に受け止め,我が国が抱える問題点を改善していく努力が必要といえます。

<筆者略歴>

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田沢 剛:弁護士

田沢 剛:弁護士 東京大学法学部卒業、同年司法試験に合格。2年間の司法修習を経て、裁判官に。名古屋、広島、横浜などの裁判所で8年間裁判官を務め、退官。裁判官として、一般民事、行政、知的財産権、刑事、少年、強制執行、倒産処理などの事件を担当。2002年に相模原市で弁護士事務所を開業。2005年に新横浜にオフィスを移転し、新横浜アーバン・クリエイト法律事務所を開設。現在に至る。オールラウンドに案件を扱うが、なかでも破産管財人として倒産処理にあたるなど、経営問題に辣腕を振るう。

(田沢 剛:弁護士)

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