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予防ワクチン開発、来年の見通し 尾身氏「見えぬ感染」に注意促す

 参院予算委で答弁する政府専門家会議の脇田隆字座長=20日午後

 新型コロナウイルスに関する政府専門家会議の脇田隆字座長(国立感染症研究所長)は20日の衆院予算委員会で、感染を予防するワクチン開発の時期について「年を越えると思っている。その先、どの程度で可能になるか現時点で答えるのは難しい」と述べた。諮問委員会の尾身茂会長は、8都道府県で継続している緊急事態宣言に関し「仮に解除されても、(新規の感染)報告者数ゼロが短期間続いたとしても、見えない感染が続いていると考えるべきだ」と注意を促した。

 脇田氏は、ワクチンは有効性に加え安全性の確保が非常に重要で、副作用の有無を見極める必要があると指摘した。「日本と海外のどちらが先にゴールにたどり着けるか分からない」とも語った。

 緊急事態解除後に再指定する場合の判断材料として、累積感染者数が2倍になるまでの時間を重視する考えを表明。参院予算委では、感染が拡大する局面でも、必要な人がPCR検査を速やかに受けられるよう「体制を強化していくべきだ」と訴えた。

 中国・武漢から日本に来た感染者の「第1波」と比較し、欧米からの帰国者を中心とした感染者数の規模は約30倍だったとの分析結果を明らかにした。

 尾身氏は、国内の感染が今のところ収束方向に向かっていると指摘した上で「冬の到来を待たず、再び感染拡大が起こることは十分予測される」と述べた。検査体制に関し「個人の安心、安全で足りないところがある。さらに改善する余地がある」と強調した。

 諮問委メンバーで経済学者の竹森俊平慶応大教授は衆院予算委で、来夏に延期された東京五輪・パラリンピックに関し「まだワクチンが実用化していない段階で行われるかもしれない。もしかしたら無観客になるかもしれない」と指摘した。

 衆参両院の予算委は20日、新型コロナ対応を巡る参考人質疑を実施した。