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【インタビュー】『きらきら眼鏡』池脇千鶴「見終わった後、皆さんの心が温かくなってもらえたら」

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 『ふしぎな岬の物語』(14)、『夏美のホタル』(16)などの原作者として知られる人気作家・森沢明夫の同名小説を映画化した『きらきら眼鏡』が公開される(9月7日からTOHOシネマズららぽーと船橋で先行公開、15日から有楽町スバル座ほか全国順次公開)。本作は、恋人の死で心に傷を抱えた青年・明海と、病気で余命宣告を受けた恋人を支える女性・あかねの交流を、繊細なタッチでつづった物語だ。明海役の新人・金井浩人と共にダブル主演を務めた、あかね役の池脇千鶴が、撮影の舞台裏を語ってくれた。

池脇千鶴

-オファーを受けたときの感想は?

  最初に台本を頂いて読んでみたら、すごく優しい本だなと…。最近あまり優しい作品に出ていなかったので、「こういうのもいいな」と思って。それが、出演を決めた大きな理由です。

-あかねという女性をどんなふうに捉え、役作りはどのようにしましたか。

 台本を読んだら、気持ちがとてもよく伝わってきたので、特別に役作りをしなくてもそのまま演じることができました。ただ、あかねの明るさや天真らんまんな感じだけは、きちんと伝わるように心掛けて。監督と私の間でも、役に対するイメージにあまり相違がなかったみたいで、割と任せてもらえました。私の声が高いので、「ちょっと低くしましょうか」と言われたぐらいです。

-あかねは恋人の裕二(安藤政信)が余命宣告を受けているという事情を抱えています。そういう部分は演じる上で、どう意識されましたか。

 それは間違いなく心の中の大きな部分を占めていて、ある程度は覚悟しているところもあると思います。ただ、今は笑顔を絶やさないためにギリギリのところで頑張っている。それは裕二さんのためでもあり、周りのためでもある。自分が嫌な顔をしたり、愚痴を言ったりすると、周りが心配するし、物事が悪い方向に進んでいくと考えているのでしょう。でも彼女は、もともとポジティブな性格なんですよね。だから、障害を持つ方を助けるという、他の人が敬遠するようなこともごく自然にできる。そういうところから、演じる上では沈み過ぎないようにしました。

-一方であかねは、偶然出会った明海とも心を通わせていきます。裕二と明海という2人の男性との距離感はどのように考えましたか。

 本当にあかねの行動は不思議です。大人っぽいところもあれば、子どものような部分もあって…。明海くんと一緒にいても、裕二さんが嫉妬するとは思っていないし、その一方で、明海くんの気持ちにも一切気付いていないし…(笑)。そこに恋愛感情が生じているつもりはなく、あくまでも明海くんは自分と同じような経験した人で、興味もある、という程度。だから、あかねにとって明海は、裕二さんと離れているときに起きていることを話したい相手、ぐらいに考えました。

-あかねと明海が出会うきっかけとなった本の中に「自分の人生を愛せないと嘆くなら、愛せるように自分が生きるしかない」という印象的な一節があります。この言葉を聞いて、どんなことを感じましたか。

 もうおっしゃる通りで、ドキッとしますよね。本当に正しくて厳しい言葉です。私も自分の人生を愛しているつもりだけれど、嫌になることなんて多々あるわけで…。「こんなこと言われたら、他に言葉出ないよね」というのが素直な感想です(笑)。