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横山だいすけ、歌のお兄さんを卒業後も「歌が好きで、子どもが好きだという思いは一生変わらない」【インタビュー】

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 NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の第11代目歌のお兄さんを2017年まで務め、絶大な人気を誇った横山だいすけ。歌のお兄さんを卒業後は、数々のテレビ番組やミュージカルを中心に幅広い活動を続けている。7月25日から上演される、ミュージカル「BE MORE CHILL」では、スクイップ役で出演。15年にアメリカ・ニュージャージー州で誕生して以降、SNS上で大きな話題となり、19年のオンブロードウェー上演でも高い評価を得た日本初上陸のミュージカルで、擬人化されたスーパーコンピューター入りの錠剤役に挑む。横山に、出演への思いや、歌のお兄さんを卒業してからの期間を振り返ってもらった。

横山だいすけ(ヘアメーク:後藤奈美/スタイリスト:山﨑厚見) (C)エンタメOVO

-アジア初の日本キャストでの上演となりますが、現在の心境は?

 こんなにもエネルギッシュで楽しいミュージカルはなかなかないと思ったので、すぐに出演してみたいという気持ちになりました。その一員になれたという喜びが大きかったのですが、どんな役柄かとか、どういう歌があってとかを細かく知れば知るほど、大変な役を授かってしまったなという気持ちになっています(笑)。

-本作の印象は?

 スクイップのナンバーが「BE MORE CHILL」というタイトルナンバーで、つい口ずさみたくなってしまうほどキャッチーなので、見終わった後、帰り道で口ずさんでしまうようなインパクトを届けたいです。一気に人気が出た作品というのは、そういうキャッチーさというのが観客に響いたと思うんです。衣装や、セットもすごくインパクトがあって、ギラギラしていて、それは若者が持つエネルギーというものがそこにギュッと凝縮しているようなイメージを感じました。

-錠剤を擬人化した役というのも面白い役柄です。

 「だいすけさん、今回の役どころは錠剤役です」と言われて、「錠剤役ね…はい?」となりました(笑)。役柄もディープで、だけど憧れがあって、ちょっと怪しいけど一度は試してみたいなと誰しもが思う錠剤だと思うので、ちょっと危険なにおいもするけれども、自分の願望を全てかなえてくれるような役をどう表現していけるかというのは楽しみです。

-横山さんが“危険なにおいのするキャラクター”を演じるというのは珍しいのでは?

 「横山だいすけの引き出しの中にはあまりない部分なのに、どうして僕を選んでいただけたのだろう?」と思ってしまったのですが(笑)。あえて僕を選んでいただけたというのは、皆さんの想像を超える何かを生み出せるじゃないかという面白さや楽しさを感じ取っていただけたのかなと考えているので、想像を一つ超えたところで表現できたらいいなと思います。ただ、“だいすけお兄さん”を見に行こうという気持ちで劇場に来たら大やけどするんじゃないでしょうか(笑)。

-主人公ジェレミーを演じるHey! Say! JUMPの薮宏太さんの印象は?

 初共演なのですが、薮くんの印象と役柄が全然違うので、彼がどうジェレミーを演じていくのか楽しみです。スクイップはジェレミーを振り回す役柄ですが、僕個人の性格としては振り回される方なので、そこがうまくできるかそわそわしています(笑)。

-横山さんといえば変顔ですが、本作でも期待していいでしょうか。

 今回はスーパーコンピューターという役柄でもあるので、どこかでスーパーコンピューターらしい変顔は入れていきたいです(笑)。

-演出家がスティーブン・ブラケットさんとオリジナル版の方なので、変顔を理解していただけるか心配です。

 そこは話し合いだと思います。言葉は通じないかもしれないですけど、変顔は通じると思うので、パフォーマーとして、「この顔こそが僕のアイデンティティーなんです」ということを伝えていきたいです。どちらかというと感情が不要なキャラクターで、さらにクールというと、変顔は基本NGかなというところをどう成り立たせていくのかというのが、日本のスタッフの皆さんからの課題だと思っています(笑)。ただ、全く変顔が出ずに終わる可能性もあるので、この記事を読んでくださった方が実際に劇場でチェックしてください(笑)。

-本作のタイトルにちなんで、もっとクールになるためにしたいことはありますか。

 一つの物事に対して考え過ぎてしまう癖があって、しかも考え出しちゃうと止まらない性格なので、そこはもう少しクールにいきたいと思っています。常に先手を打って、カッコよくポンポンと物事を整理して進めていけるようになりたいです。