-なるほど。では、『HINOKIO』で芝居の面白さに目覚めたんですね。
そうですね。芝居の面白さという意味では、入江悠監督の『ギャングース』も印象に残っています。僕はそれまで、ポップでコメディー要素の強い作品に出演することが多かったのですが、その作品はシリアスな社会派で、青春を感じる映画でした。少年院から出てきた3人の少年たちが、「タタキ」(窃盗、強盗)稼業に手を染めていくという物語なのですが、実際にそうした経験はしたことがないのに、お芝居をしていると実際に体験しているような感覚になっていったんです。僕は、カメラを意識してお芝居をしてしまうタイプなのですが、そのときは一切気にならなくなって…。その世界に入っている感覚を初めて持ったのが『ギャングース』でした。
-俳優としての今後の目標は?
「加藤諒が出ているなら、絶対面白い作品になる」とか、「加藤諒が出ているなら見に行きたい」と思ってもらえるような役者さんになるのが夢です。僕は俳優だけではなく、バラエティー番組に出させていただいたりとか、ダンスを踊らせてもらったりとか、声優をやらせてもらったりとか、いろんなことに挑戦させていただいていますが、きっとまだ挑戦できていないこともあると思います。そうしたやったことがないことをやっていきたいと思いますし、実力者の集まる現場で、物語のキーパーソンになれるような役を演じさせてもらえるようになれたらいいなと思います。
-改めて「パタリロ!」の見どころや公演への意気込みを。
今回は、2023年の「パタリロ!」連載45周年を記念した公演なので、舞台本編も特に面白い作品に仕上がると思っています。今回は、レビューショーも行われるんですよ。そのレビューショーのセットリストは、皆さんからの投票も参考にして決まるので、ぜひ投票をしていただいて、どの曲が流れるのか楽しみにしていただけたらと思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
舞台「パタリロ!」~ファントム~は、9月1日~11日に都内・天王洲 銀河劇場、9月17日~19日に大阪・サンケイホールブリーゼで上演。
公式サイト https://www.nelke.co.jp/stage/patalliro2022/