ビジネス

組織力を高めるオフィス環境に変えるために必要なこと

28174010907

増加する個性豊かなオフィス環境

 近年では、従業員のモチベーションを高めるためなどを理由に、個性豊かなオフィス環境(執務スペースなどのオフィス内の環境)を持つ企業が増えています。

 従来のオフィスといえば、「賃料が妥当なこと」「十分な広さがあること」などに重点が置かれており、デザイン面などはあまり重視されていませんでした。そのため、白い壁に、蛍光灯、そしてグレー系の色で統一されたデスクやキャビネットが整然と並ぶといった、どの企業も同じようなオフィス環境であることがほとんどでした。

 当たり前のことですが、ビジネスを取り巻く状況は常に変化しています。今の企業には新しい価値を創造・提供することが求められています。その実現のために縦割りではなくフラットな組織構造とし、課題やプロジェクトごとに組成されるチームで、それぞれの業務に対応するといった企業が多くなっています。オフィス環境についても、フリーアドレスや、デスクのレイアウトが変更しやすいオフィス環境(従業員が移動しやすい)が求められています。

組織の力を高めるオフィスにするために必要なこと

 現在の個性豊かなオフィス環境は、単に“見た目”を重視しているたけではなく、従業員の力を引き出し、組織の力を高めていく役割があると考えられています。例えば、「常識にとらわれないユニークなアイデアを生む」ことが求められる大手IT企業などには、レクリエーションルームが充実しているなど、ステレオタイプなものとは大きく異なるオフィス環境が用意されています。

 ただし、有名な企業のオフィスをただ真似するだけでは、個々の従業員の力を引き出し、組織の力を高めることにはつながりません。オフィス環境づくりは、デザインといった表面的な部分にとどまるものではなく、次のような点について考えておく必要があります。

1)オフィス環境を変更に係る従業員参加型のプロジェクトチームを立ち上げる

 オフィス環境を変更する際は、その社内の体制づくりも重要なポイントです。オフィス環境を変える目的は、企業によってさまざまで、働き方や改善点などは部署や職種によって異なります。個々の目的に対応するために、さまざまな立場の従業員が関わるプロジェクトチームを立ち上げて、進めたほうがよいでしょう。

 また、オーナー企業の場合、社長がすべて決めるのではなく、できるだけ従業員の意見を取り入れるなど“従業員参加型”にすることが大切です。オフィス環境の変更は、実際に現場で働いている従業員のために行うものであり、従業員が参加したほうがより良いアイデアを集めることができます。

2)オフィス環境を変える目的を明確にする

 オフィス環境を変更するための目的をはっきりさせておきましょう。従業員にとってオフィスは長い時間を過ごす場所であり、変更に前向きな従業員もいれば、後ろ向きな従業員も出てきます。社長はオフィス環境を変更することで、「従業員のモチベーションを高めたい」「イノベーションを促したい」といった目的を従業員にしっかりと伝えておく必要があります。

3)自社の価値観や組織文化を整理する

 また、価値観や組織文化を整理しておくことも必要です。企業によっては、価値観や組織文化は社内でゆるやかに共有されているもので、はっきりと明文化されていないことがあります。外部のデザイン会社などにオフィスデザインを依頼する場合にも、自社の価値観や組織文化についても理解してもらうことで、自社のニーズにかなったデザイン案を受けやすくなります。

 

 

筆者:日本情報マート

経営者の意思決定に役立つ情報を発信。金融機関にも提供。
また年間200件を超える市場調査も実施。
http://www.jim.jp/