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投資部門別売買状況と株価が一目瞭然  「あったらいいな」を実現、マネックス証券

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豊かな社会になり、「モノが売れない」と言われる一方、消費者の「あったらいいな」という気持ちを丁寧に受け止め、商品化することで、ヒット商品を生み出している大阪の医薬品メーカーはよく知られている。

消費者の「あったらいいな」という思いは、なにも医薬品や日常品ばかりではない。それは、株式投資の世界でも誕生した。

インターネット証券大手、マネックス証券のマーケット・アナリストの益嶋裕さんは、ツイッターで日本株の動向を解説している。彼が今年2月4日、ツイッターで、以下のように呼び掛けた。すると、「実現してほしい」と数多くの「リツイート」や「いいね」が集まったという。

そこで、同社のシステム開発チームが独自開発を進め、主要なオンライン証券で初めてとなる、このサービスを10月から開始した。

開発にも携わった益嶋さんは「どのようにデータを組み合わせることが投資家にとって直観的に見やすいのかという見せ方の工夫に苦労があった」と振り返る。

株式投資に少しでも興味のある方はご存じだろうが、「投資部門別売買状況」とは、東京証券取引所(東証)が、株式市場のマーケット全体の取引で、どんな投資家が、どれくらいの規模で売り買いをしているのかを把握するために、集計しているデータだ。

一言で投資家と言っても、株式市場には、外国人投資家、金融機関、事業法人、個人投資家らさまざまなプレーヤーが存在する。彼らの投資動向を参考にしながら、各投資家はマーケットというゲームに参加している。

とりわけ、日本のマーケットでは、外国人投資家が、どれだけ日本株を買い越したのか、それとも売り越したのか、その動きがキーポイントになっている。日本の市場の売買シェアのうち、6~7割の外国人投資家が占めているためで、市場のけん引役と言っても過言ではない。多くの外国人投資家が日本株を買っていれば、株価は上昇し、売っていれば下落する傾向にあるとされる。

投資家にとって、投資判断をする際に重要な指標の一つ「投資部門別売買状況」は、東証が原則、前の週の売買状況分について、毎週第4営業日に公表している。

このデータを基に、新聞社などは「外国人3週連続売り越し」や「外国人2週連続買い越し」などの見出しで報道しているが、東証のデータは、一見してすぐ分かるものにはなってはいない。しかも、日経平均株価(225種)など株価との連動性もなく、ある程度慣れた投資家でないと、せっかくのデータが生かしきれないのが現状だ。

それを、マネックス証券の益嶋さん自身が「あったらいいな」と強く感じ、投資家らからの声を聞き生まれたのが、今回のサービス提供につながった。

10月からスタートしたこのサービスについて「なぜ今までなかったのか不思議です。感謝!」「“以前から、ネットで、タイムリーに、見られればと思っていました。素晴らしいと思います。”」などと評価する声が寄せられているという。

このサービスを利用するには、マネックス証券に口座を開設している人は、ログイン後の「投資情報」の「投資部門別売買状況」から見ることができる。口座を持っていない人は、まず同社ホームページから口座開設の手続きが必要となる。

マネックス証券広報担当者は「今回提供を開始したサービスを活用していただくことで、個人投資家のみなさまが相場動向を予測する上でかかる手間や時間を大幅に軽減することができる」とした上で「今後もお客さまからの声をいただき、サービス向上に役立てていきたい」と話している。