
仮設機材の開発、製造などを手掛けるタカミヤ(大阪市)は、建設現場における次世代の足場とコンピューターソフトを連携させたサービスを7月10日から始めた。
新サービスは次世代足場とされる「Iq(アイキュー)システム」と、3次元で現場の状況を把握できる「BIM(ビルディング インフォメーション モデリング)ソフト」を連携させた。タカミヤが開発したIqシステムは、足場の高さ(階高)を190センチ、手すり高101センチを採用。これまで主流だった高さ170センチ、手すり90センチと比べ、一般的な成人男性(平均身長172センチ)が、かがむことなく足場を通行でき、手すりも高くなり移動に安心感があるという。
さらに、支柱間隔(横幅)を足場の板の幅に合わせた110・7センチ(従来は120センチ)にすることで踏み外すリスクを軽減。支柱の素材も軽量化し、組み立てや解体がしやすいこともあり、次世代の足場として注目されそうだ。
BIMソフトは、3D設計モデルを利用することで作業工程から部材の数量などが分かりやすくなるほか、「見える化」することで、設計段階で分からなかった問題点も事前に把握できるなどのメリットがあるという。二つのシステムを連携することで、同社の業務コストが10%削減できたとしている。
タカミヤは「作業効率が上がるだけでなく、業務をイメージしやすくなるので建設・土木業界の人材不足の解決にも寄与できる」としている。