ジェンダー

【働く女性~キャリアインタビュー】楽天新卒入社7年目で本部長昇進→メルカリに転職した戸田雅子さん 厳しい環境を楽しみ続けた先の景色

 多様性を尊重し、すべての人が輝ける社会をつくるために必要なこととは? 本特集では、ジェンダー平等の実現に向けた取り組みや、働く女性のインタビューを通して多様な働き方・生き方を紹介します。

 今回は、楽天グループ株式会社で楽天モバイルの基地局設置プログラムや法人事業の立ち上げを経験し、テレビ東京の経済ドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」にも出演、現在は、株式会社メルカリで法人向け事業のディレクターに転身された戸田雅子さんにお話を伺いました。

【キャリア年表】

2014年 楽天株式会社に新卒入社楽天市場のECコンサルタントとして、楽天市場に出店する食品ジャンル等の店舗の営業を担当

2018年 楽天モバイルへ異動
伝送ネットワークの構築や全国のモバイルショップを統括。「ガイアの夜明け」に出演。

2023年 本部長へ昇進
法人事業の立ち上げをし、営業とマーケティングの責任者を担う

2024年 株式会社メルカリに入社
11月から法人向け事業のディレクターとして参画

 

 「選択肢の中で一番厳しい環境を選ぶことが成功につながる」英語が苦手だからこそ英語が公用語の楽天に入社

 ――まずは経歴について教えていただけますか。

 新卒で楽天に入社。1年目の配属先は楽天市場に出店する店舗の営業でした。主に食品ジャンルを担当。3年目からはマネージャーとなり、日本全国さまざまな地域に出張して忙しくも楽しい毎日でした。そして、5年目のある日「明日から屋上に登ってアンテナ立ててくれ!」と言われ、全く毛色の異なる楽天モバイルに異動になりました。当時、会社としては早くサービスをスタートしたいものの、基地局がまだ全く立っていないという危機的状況だったのです。楽天市場から10人のメンバーが選抜されました。最終的には3000人という大きなチームになっていました。基地局がある程度でき、めどが立った頃、今度は全国に2000店舗ある楽天モバイルのショップの統括。その後は、営業とマーケティングの責任者として、法人事業の立ち上げに従事しました。そして楽天で10年勤め昨年、株式会社メルカリに転職しました。

――新卒入社でその会社を選んだ理由は何だったのですか?

 就職活動は、ベンチャー感があって、自分が大きく成長できる会社を中心に見ていました。複数社の選択肢の中で、楽天に決めた理由は、公用語が自分の苦手意識のある英語であったから。自分が大切にしてきた『選択肢の中で一番厳しい環境を選ぶことが成功につながる』という信念のもと決断しました。入社の条件にTOEIC800点とありましたが、当時の私はTOEIC405点。おそらく内定者の中で一番低い点数だったと思います(苦笑)。まずは残された学生の期間でフィリピンのセブ島に2カ月間語学留学し、苦手意識を取り除きました。入社当初は文法も発音も最悪でしたが、羞恥心を捨て、やらなければならない環境に身を置いたことで、今は苦手意識もなくビジネスで困ることなく使えるほどになりました!

――入社前後でギャップはありましたか?

 思っていた通りで、新入社員研修ですぐに会社と自分の価値観がマッチしていると認識することができました。競争性があり社員の成長意欲が高いことや、チームで仲間と協力して物事を遂行する会社の風土は自分がまさに求めていることでした。価値観があっていたからこそやるべきことのタスクの落とし込みがスムーズにでき、営業研修で1位を取ることができました! 振り返ると、一日に数百件の営業電話をしていましたね。