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スポーツと健康づくりで自治体と連携 日体大が知見生かし地域活性化に貢献

日体大フォーラムで開会の挨拶をする松浪健四郎日体大理事長
日体大フォーラムで開会の挨拶をする松浪健四郎日体大理事長

 日本体育大学(以下日体大)と全国の自治体がスポーツ交流や健康維持で連携 を取り、それぞれの人的資源などを有効に活用する自治体連携協定推進事業の年 次会合「NITTAIDAI × 自治体 フォーラム2017」~体育・スポー ツ・健康づくりの交流で地域を活性化する~が、11月17日、東京都千代田区の 帝国ホテルで開かれた。フォーラムには日体大から松浪健四郎理事長ら大学関係者、協定を結んでいる全国48自治体の首長らが出席。自治体側から連携事業の 事例が報告され、その後の懇親会では自治体間で熱心な情報交換が行われた。

フォーラムには全国から自治体関係者が集まった
フォーラムには全国から自治体関係者が集まった

 冒頭の挨拶で松浪理事長は「1964年の東京五輪を前に、日本は売春防止法 の成立、年金制度の確立、国民皆保険の充実など、先進国の仲間入りをするため の制度、整備を遂げた。それは東京以外の全国民に恩恵をもたらした。2020 年の東京五輪でのレガシー(遺産)づくりは何か。国民一人一人がレガシーをつ くるべきで、病気を重症化させない健康維持を自治体が考えなければならず、そ のために日体大を利用し協力を求めてほしい」と連携協定の意義を強調した。さ らに、日体大が有数の選手育成の場であることを踏まえ「20年の東京五輪では 日体大関係者で70人の代表選手を送り込み、10個の金メダルを目指す」と力強く宣言した。

 また1984年のロサンゼルス五輪体操個人総合の金メダリストでもある具志堅幸司学長は「時代に即しスポーツマネジメント学部を新に創設するなど、20 年東京五輪以降の人口減少、高齢少子化を見据え、日体大の研究の成果である知 と技を広く社会に還元していきたい」と決意を披瀝した。

 日体大は、全国に幼稚園から高校まで付属校、系列校がある。中でも知的障が いのある男子生徒を対象にスポーツを軸に特別支援教育を実施する日体大附属高 等支援学校が開校した北海道網走市の水谷洋一市長が基調講演を行った。水谷市 長は人口減少が進む中で、網走市にスポーツ合宿を誘致し地域活性化に成功した 事例を報告。施設づくりと同時に、それを合宿優先にするため市民の理解を得る こと、周辺の自治体にも施設整備を促して多くのチームが合宿を張り練習試合が 数多く組めることなど、成功への努力が必要であることを強調した。また、海外 からも参加者がある市民マラソンが好評なのは、網走市という観光資源を生かし 「走ってから観光」か「観光してから走る」か、とのコンセプトをつくり、アピー ルしたのが大きいと分析した。

基調講演をした北海道網走市の水谷洋一市長
基調講演をした北海道網走市の水谷洋一市長

 神奈川県厚木市と広島県呉市からは、昨年のフォーラムで互いに面識を得て、 今年夏、両市の小学生が日体大でスポーツキャンプを行ったこと、滋賀県守山市 からは日体大教員を招いての組体操講習会を開催したことなどが報告された。日 体大を軸にすることで、いろいろ事業の可能性が広がることが示された。ただ、 日体大側では、量を増やすことで質が下がることを懸念し、今後無条件に連携先 を広げることはないという。質の高い事業を維持することが大事という考えだ (同大総合企画部)。

 フォーラムには自民党の二階俊博幹事長も訪れ特別講演を行った。二階幹事長 は「日体大と自治体が連携の成功事例を共有し、切磋琢磨してほしい。全国の自 治体が成功事例を求めている。フォーラムが盛んになるのはうれしい限りだ。健 康づくりは国民の関心が高く、子育てを含め今後の重要な政策の柱になる。日体 大がその知見を生かし、率先して社会に貢献していくよう期待する」と、日体大 の取り組みに理解と賛同を示した。

健康づくりの重要性を訴えた二階俊博自民党幹事長
健康づくりの重要性を訴えた二階俊博自民党幹事長