スポーツ

オリパラ競技の体験イベントを開催  関心深まり、競技団体は支援に感謝

体験イベント開会式にはアテネ五輪金メダリストの室伏広治・東京大会組織委 員会スポーツディレクター(左)らが出席
体験イベント開会式にはアテネ五輪金メダリストの室伏広治・東京大会組織委
員会スポーツディレクター(左)らが出席

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックで実施される55競技を一般 の人に体験してもらおうと、8月16日から19日まで東京都江東区豊洲のららポート豊洲で体験イベント「Let’s 55 with 三井不動産」が開かれた。今回は21競技の体験コーナーが設置され、訪れた家族連れなどが実際に競技の一端に触れ、大会への関心を深めた。

桐生祥秀に挑戦コーナーで小刻みに足踏みする参加者
桐生祥秀に挑戦コーナーで小刻みに足踏みする参加者

 人気を集めていたのは、陸上男子百メートルで9秒98の日本記録を持つ桐生祥秀(日本生命)に挑戦するコーナー。9秒98をマークした時の歩数(49歩) にどれだけ近づけるか、その場で小刻みに足踏みする挑戦では46歩を記録する 人がいたり、平均の歩幅(2メートル36センチ)を体感してみたりと、人の列が絶えなかった。高さ6メートルのスポーツクライミング(リード)では、ロー プで体を支えてもらいながら子どもも大人も必死の表情でよじ登った。体重の軽い子どもの方が動きはスムーズで、頂点まで登り切りガッツポーズ。小型の弓と先がゴムの矢でアーチェリーを体験するコーナーにも長い列ができ、弓矢の爽快感を味わった。

豊洲イベントアーチェリー
アーチェリーコーナーで弓を引く子どもたち
サポートを受けてクライミングに挑む子どもたち
サポートを受けてクライミングに挑む子どもたち

 会場中央の体験ステージではサッカーのリフティング、テコンドーの蹴り、体操の後方宙返り(バク転)、セーリングの帆の操作、競技用の弓を使ってのアー チェリーの引き絞りなどが披露され、その後、競技関係者の指導で一般の参加者が体験した。

 各競技団体では普及のため全国各地でこうした実演や講習会を開いているが、 小規模な上、回数も少ない。大勢の参加者が見込まれる会場での開催は、願ってもない状況だ。今回の体験イベントでアーチェリーには、東京大会のゴールドパー トナーであるJXTGエネルギーが支援した。コーナーで参加者に競技を説明し ていた日本身体障害者アーチェリー連盟の原口章・副理事長は「アーチェリーは 見た目は格好がいいので、こうした機会がたくさんあれば普及は進む。東京大会に向け、現在は企業のバックアップで選手の環境が格段によくなった。20年の東京みならず24年パリ大会も期待できる若手が育っているので、引き続きサポー トがほしい」と訴えた。

 12年ロンドン五輪の男子個人で古川高晴が銀、女子団体で銅メダルを獲得す るなど、日本のアーチェリーは実績も十分だが、メジャーな競技とは言い難い。 体験ステージで指導した全日本アーチェリー連盟の穂刈美奈子副会長(1976 年モントリオール、84年ロサンゼルス五輪代表)は「アーチェリーは本格的な スポーツ経験がなくてもトップを狙える競技で取り組みやすい。20年までは国 の政策で強化資金はあるが、問題は東京大会以降。その後は企業の支援があるとありがたい」と、原口副理事長と同じように将来の支援を期待した。

 東京大会に向け各競技への関心を高めるために、今回のようなイベントが果たす役割は大きい。東京大会組織委員会では、55競技を体験できる機会を今後も 設ける予定という。