カルチャー

笑顔の陰の苦しみ 安藤和津さんが“介護後うつ”から脱出するまで

d21468-142-548761-0 コメンテーター、エッセイストとして活躍し、明るいキャラで知られる安藤和津さん。でも実は、昨年末まで13年もの間、介護うつに悩まされていた。その苦しみから脱出するまでをつづったドキュメント、「”介護後”うつ 『透明な箱』脱出までの13年間」(光文社、税別1,300円)が発刊された。

 子育て中、最も頼りにしていた母親に、ある時期から異常な短気や、奇行の数々が見られるようになる。憎しみまで覚えるほどになるが、その原因は重い脳腫瘍。自責の念にかられ、自宅介護では完璧以上を目指して頑張ってしまうことに。

 先が見えない介護トンネルの先で待ち構えていたのは、すべての感情を奪う「透明な箱」。コメンテーターなのに喋れない、主婦なのに料理ができない、人間なのに笑えない…。やがて、庭の木に誘われて死を思うところまで悪化した。それでも自宅介護をつらぬき、母親を満足いく形で見送ったが、介護が終わっても、むなしさが止まらない。そんな介護後うつの当事者だった著者が、苦悩の日々と再生のヒントを包み隠さずつづったドキュメントだ。