カルチャー

“心臓”の忘れ物! 飛行機が引き返す

Air Transport of Organ Donation for Transplantation 米・シアトルからダラスに向かっていた飛行機が、シアトルで降ろすはずだった「心臓」を乗せたままにして飛んでいることに気が付いて引き返した。2500キロの飛行行程のうち、すでに950キロも飛んでいたが、心臓を移植できる状態を保って組織バンクに届けるまでの時間には限界があり、迷わず即刻引き返したという。

 この重大な“忘れもの”をしてしまったのは、米・サウスウエスト航空。シアトル・タイムスやハフポストなどが12月13日伝えたところによると、同機は、心臓弁の移植などに使用するための心臓を、「荷物」としてカリフォルニア州・サクラメントのドナー・サービスからシアトルに空輸したが、降ろすのを忘れ、乗せたままでダラスに向けて離陸してしまったことに途中で気が付いた。まだ特定のレシピエントは決まっていなかったという。

 この心臓を最終的に受け取った組織バンクのライフネット・ヘルスによると、心臓は、ドナーが死亡してから48時間以内に受け取る必要があり、時折このような一般の航空便を使って空輸されることがある。今回の心臓は、移植用として使用できなくなる期限の時間より、12時間前に到着したという。

 いったん組織バンクに“保存”されれば、その時点からレシピエントに移植されるまでのタイムリミットはないといい、“使用期限”が切れる前に心臓がバンクに届いたというニュースは、引き返したおかげで遅れてしまった同機の乗客たちをほっとさせたが、「機体の問題」もあるとして、出発前に機体の乗り換えをさせられた一部の乗客は、遅延に加えて乗り換えに怒り心頭で、「今度の機体には、心臓を置き忘れてないでしょうね?」とクルーに確認する乗客もいたという。

 ドナーの家族は、「愛する家族の心臓が、誰かの役に立てる状態で届いてよかった」とコメントを発表した。