カルチャー

星野リゾートで持続可能な地域文化の再生 青森のトウモロコシを生かした伝統工芸を体験

きみがらスリッパ
きみがらスリッパ

 以前は地域の中で普通に行われていた資源循環。いつの間にか姿を消したかつての“方法論”を復活させる試みがある。馬が田畑を耕し、その馬がトウモロコシの実を食べ、残った皮を工芸品にする。「星野リゾート 青森屋」のスタッフが、青森県の伝統工芸品「きみがらスリッパ」の製作技術を習得し、宿泊者がきみがら作品を製作する体験プログラムを計画している。

 かつて、国内有数の馬産地だった青森県では、農耕や荷物運搬の働き手として活躍した馬の飼料、トウモロコシが栽培され、大量に余るトウモロコシの皮がもったいない、ということで「きみがらスリッパ」を編んでいた。馬の力を借りて畑を耕し、馬糞(ばふん)は堆肥となり、作物を育て食料を確保し、食には不要な材料まで無駄なく工芸品に生まれ変わらせる資源の循環。そんな暮らしを再現し、観光資源として活用することで、持続可能な地域文化の継承活動につなげる試みだ。

img_194820_4

 きみがらスリッパは、軽くて丈夫な上、履き心地がよく、夏は涼しく冬は温かく過ごせる。現在では作り手が減り、高齢化や後継者不足が課題になっている。